your voice 2 <Wataru.Y>

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「お帰りなさい」









開いた携帯電話に届いたメールには









本文
お疲れ様。昨日のベンチで待ってます。









あ「・・・なんで・・・？」


横「お仕事お疲れ様」









ヒールで全力疾走したから息も切れ切れ




走ったせいでジトっと汗かいて






髪もボサボサで









あ「…お疲れ様・・・です」






そんなボロボロの私とは真逆で


涼しげな顔








横「はい、どーぞ」









笑顔で渡されたのは缶のロイヤルミルクティー








あ「あ、ありがとう・・・」






受け取って人一人分開けて横に座った









一口飲むとミルクティーの甘さが口に広がって









横「Aちゃん、ごめんね」


あ「え？」


横「ずっと、黙ってて」


あ「…いえ、もうそれはいいですから・・・」









横「…俺ね、キスマイの横尾 渉 って事に自信が無かったんだ。」









あ「え…？」









横「それに、自分自身に自信も無かった。」



あ「…」









横「俺さ、イメージではしっかりしてるとか、キスマイの母とか言われてるけど・・・松戸さんの言うとおりなんだよね」



あ「？」



横「我儘末っ子。それでいてプライド高いのに自分に自信が無い滅茶苦茶面倒なやつ」



あ「…そう・・・かな？」




横「片意地ばっか張っちゃってさ・・・でもねAちゃんと居るとすっと肩の力が抜けるんだ。 心が温かくなる」





あ「・・・温かい？」





横「…仕事に真っ直ぐで、一生懸命で、自分の事よりも常に他の人の事考えて行動してて・・・」









渉くんの目に映る私









…私、そんな出来た人間じゃない









あ「…渉君・・・違う、そうじゃない・・・」



横「…じゃあ、自然とそうしてるんだよ」



あ「…そんな事・・・ないよ」




横「…俺にはそう見えてるよ？」









…周りの事なんか気にせずに



…渉君の立場なんか考えずに



目の前に居るあなたに手を伸ばしたい









そう思ってる…








でも、そんな事出来ない…









あ「横尾さん・・・もうこんな時間です。帰りましょう？

・・・それに、また誤解されたら大変です・・・松戸さんだったから良かったものの、誰かに見つかったら大変な事になりますから…」









立ち上がろうとすると









横「待って！！！」







腕を掴まれて私を椅子に戻した

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