your voice 2 <Wataru.Y>

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横「はい、どーぞ」








差し出されたのは冷たいミルクティー









あ「あ、ありがとうございます…」


横「うん」







缶コーヒー片手に隣に座った








「「・・・」」


「「あの・・・！！」」


「「先、どうぞ」」



「「…」」








ぷっ…









横「…っはは!!!」


あ「…ふふっ！」







何とも言えない間が面白くて、深夜公園で大爆笑








横「あーーーなんか可笑しい!!」







笑いの波も引いてきてだんだん麻痺していた思考回路も動き始めた






あ「あ、あの・・・本当になんであそこに居たんですか？」




横「え!?そ、それは・・・」








じっと自分の手元を見つめる渉君








横「…こんな時間に会社に戻るって聞いたら心ぱ・・・」


あ「・・・え？」


横「な、なんでもない！…理由はない!!!気が付いたらあそこに居たの!!」









子どもが言い訳するかの様に顔が真っ赤で









…なにそれ



心配してきてくれたんでしょ・・・？？



そんな事言われたら…









あ「だ、大丈夫です、いつも同じくらいですから…」




私もまともに顔が見れなくて俯いて…



…







しばらくまた沈黙









風がさっと吹いて木々がざわめく




あぁ、そういえば渉君と出会った時はここは桜並木だったな…



粘度を含んだ夏の風が渉君の髪をなびかせる



夜の黒にも負けない艶やかな黒髪









ダメだよ、決めたじゃない…









昼間決めた決意が一瞬で吹っ飛ぶほどに





その横顔に目が奪われる









横「足、大丈夫？」

あ「あ、はい…」

横「明日も早いし、帰ろっか？」









そう言って先に立ち上がって差し出された右手






私はその右手をじっと見つめた

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