your voice 2 <Wataru.Y>

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＜ｙ ｓｉｄｅ＞







撮影が終わって、怪しまれないようにAちゃんの居場所を聞いてたどり着いた１室









トントン…









ノックしても応答なし








そっと、部屋に入ると、扉に背を向けてソファに座るAちゃんが居た




真っ直ぐ背筋を伸ばしてキーボードを打ち込む姿




いつもの柔らかな印象とは違ってキリッとした働く女性の姿だった





集中しているのか全く気が付かないし…





暫く見てたけど、肩を叩いたらとっても驚いてて





そのリアクションがとても可愛かったけど






みるみる泣き出しそうな顔になって…









その顔を見て









本当、言えなかった自分に後悔した









ゴメンって









それしか言えない俺ってマジ小さい…





それに比べてAちゃんは





とてもまっすぐ俺に向き合ってくれた









・









・









Aちゃん、







俺もだよ









必至に助けを求める君を見て





どうしてもほっとけなかった





勇気を振り絞って渡したアドレスだって





まさか、俺だって返ってくるとは思って無かった









・









・









…俺も一緒だよ



肌身離さず携帯を握りしめてた









・









Aちゃんとのメールで






俺の世界は





色づき始めたんだ









俺の方こそ





ありがとう






って言いたい







だからこそ、








ちゃんと真実を言えなかった事









ちゃんと言ってれば









俺たちは変わってたのかな？









横尾さんって呼びます。



って事は、







「はじめまして」








にしましょうって事だよね？









・









俺は、それを受け入れるしかないのかな…？









・

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