恋する本屋さん６

P202 ページ24

カツカツカツ…!!!!








ハイヒールの音を鳴らしてこっちに向かって走ってくる加奈









加奈「はぁ・・・はぁ・・・夕貴、行っちゃった？」



あ「え、あ、う、うん…今さっき・・・」



加奈「間に合わなかったかぁ〜〜〜」



あ「え、でも、加奈、今日仕事じゃないの！？大事な打ち合わせだって…」




加奈「うん。まぁ、私は妹が事故って警察行かないといけないって事にしておいた…あぁぁぁ悔しい！！！タクシーかっ飛ばしてきたのに!!


…わぁ！！」






知「加奈ちゃん！！！ありがとう!!!」









さっきの夕貴の勢い並みに加奈に抱きついた知佳ちゃん









知佳「ホント・・・会えてよかった・・・！！」



加奈「・・・良かった…間に合って」




知佳「本当にありがとうね」





加奈「いえ知佳さんもありがとうございました。お体気を付けて！」





知佳「うん！加奈ちゃんも」





加奈「・・・私、負けないですから」



知佳「…！」



加奈「…知佳さんより、幸せになります。」



知佳「…うん」



加奈「もっとバリバリ仕事して、自分磨いて・・・」


知佳「ふふ、これ以上？」


加奈「まだまだ！これ以上です！もっと女磨いて…」


知佳「ふふ、うん」


加奈「・・・雅貴さんよりイイ男捕まえて、絶対に幸せになります！」


(だから・・・だから知佳さん、あきらめないで…夢も、雅貴さんの事も・・・」









知「ふふ・・・ありがとう・・・加奈ちゃん、遠く離れてるけど…私、雅貴の事大切にする…加奈ちゃんに誓うわ…」


加奈「その言葉、忘れませんから。もし、破ったら遠慮なく私が雅貴さんの事頂きますからね？」




知「ふふ、心配無用！」









顔を見合わせた二人はとても穏やかで…









加奈「よし！！！お邪魔虫はお先に失礼します！！！ほら！！！行くよ!!!」









私の手を引っ張ると









加奈「ほら！そこの２人も！！！」




藤・北「！！！…あ、え！？うん！！！」









あ「ちょ！！！加奈！！あ〜、知佳ちゃんいってらっしゃい！！！」

藤・北「気を付けて！！」








知佳「ばいばーーーい！！！！」









大きく手を振る知佳ちゃん


加奈に引っ張られるまま、どんどん小さくなって









・









知佳ちゃんと雅兄が抱き合う姿がチラッと目に映った。

P203→←P201

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す