恋する本屋さん６

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一つ深呼吸…






あ「私、・・・今幸せなの…」




夕「今は、でしょ？これがずっと続くなんて思って無いだろ？」



あ「どうかな？・・・確かに難しいよね…」




夕「だったらっ!!!」




あ「確かに、先の未来の事・・・考えると怖いよ。 夕貴の言うとおり…私と彼には先の未来を夢見るのは…正直難しいと思ってる…」




夕「…そう思ってるのに、なんで？？・・・先が無いのに一緒に居る意味なんてある？

・・・俺だって誰よりもAの事好きだよ？」









あ「・・・好きって…夕貴の言う’好き’とは違うでしょ？」





夕「違うって…」








あ「家族とか、そういった肉親の情とかじゃなくって…」


夕「…そうじゃない!!!・・・俺はずっとAの事っ


あ「・・・私も夕貴の事好き。大事な存在だしかけがえの無い存在だよ。

でも、…宏光は・・・また違うの・・・」








夕「A…俺だって・・・・Aの事…」






あ「夕貴…私は・・・夕貴の事大切な弟だって思ってる」


夕「…A・・・・言わせてもくれないの？？」









あ「夕貴にも絶対に現れるから…だからその言葉を大切に取っておいて欲しい…」









じっと私を見つめる夕貴


ぎゅっと私を包み込んだ手の力がふと弱められた









夕「弟…か・・・んな、優しく振るなんてAはズルい・・・」




あ「…夕貴は私にとって自慢でかけがえのないたった１人の弟だから」





夕「ははっダメ押しか(笑)!!!


…俺にとってもAは・・・大切でかけがえのないたった１人の姉ちゃんだよ


・・・俺はAには笑顔で居てくれればそれでいい」






笑った顔はいつもの無邪気な夕貴で









あ「ありがと・・・」









太陽のような笑顔









夕「ねぇ、俺はAの事本当に好きだったよ」




あ「…ありがとう」



夕「…なんか、俺、上手く丸め込まれたね」




あ「・・・どうかな？」









…。









夕「A、幸せ？」



あ「うん。幸せだよ」




夕「そっか・・・」









そう言ってもう一度だけ包み込んでた手にぎゅっと力を込めると笑顔で







夕「ん、わかった・・・!!! でも、Aが辛い思いするんだったら俺がぶっ飛ばしに行くから」



あ「エジプトから？」




夕「そう、エジプトから」





あ「やっぱ・・・ありがと、夕貴…」

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