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「乱歩さん、お使いを頼まれてはくれないでしょうか。」

名探偵江戸川乱歩にそんな願いが国木田から告げられたのは、麗らかな春の日射しさしこむある日の事だった。

「えぇ何それ。面倒だなぁ。太宰にでも行かせれば良いじゃない。」

と、ポテチをパリパリ食べつつ、ソファーにぐったりもたれて乱歩は言った。
その答えに予想は付いていたのか、国木田は少し溜め息をつきつつ眉を寄せ、ひとりごちた。

「しかしなぁ……敦は依頼遂行中、太宰はこのいい天気に何時もより更に使い物にならず。
ナオミに頼むか……?いやしかし社長の家を教える時間が無駄だな……」
と、そこまで耳に入った所で秒速で乱歩はソファーから起き上がり、薄めの外套を羽織った。

「いいよ国木田。特別にこの僕がそのお使いをやってあげるよ!
その手に持ってる野菜でしょ?持って行くのは。」


国木田は突然にやる気を出した乱歩に驚きつつ「は、はい。」と頷いた。
「此処から探偵社より森を越えた向こうに家がある筈です。」

其処まで言うと国木田は何かを思い出したかの様に口を下げた。
「しかし此処等では最近、不審者が出ると云う噂が………。
やっぱり私が行きま「いい!」
国木田の言葉に乱歩はぷうと頬を膨らませた。

「いい。社長の所には僕が行く!」

そしてそのまま国木田の手の中のバスケットをちょこんと持つ。
そんな乱歩に国木田は大真面目な顔で息を吸った。

「判りました乱歩さん。ではお願いします。しかし、」

そこでもう一度大きく深呼吸。



「決して推理遊戯を遣ろうだお菓子をあげるだ此方においでだそんな誘いには絶対に乗らないで下さい寄り道は厳禁です不審者は会ってしまったら刺激しないようにゆ」

「あーもう判ったよ!行ってきます!」


国木田の言葉に急いで部屋を飛び出す乱歩。


死んだように床に転がっていた太宰が「国木田君オカンじゃあないか。」と呟いた事は、誰も気付いてはいなかった。

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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 江戸川乱歩 , ほのぼの   
作品ジャンル:アニメ
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DAHLIA(プロフ) - 童話と文スト、良いですね!私はヘンゼルとグレーテル書いてみたいです(笑) (2018年7月4日 20時) (レス) id: 9f5d116a8e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちぎるこ | 作成日時:2017年4月24日 23時

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