30・近づく危険 ページ30
身体の怠さと、死にそうな程の吐き気ばかりがAを襲う。
この4日間、何があったのかAもよく覚えていなかった。
ぼーっとする頭を必死に動かして考える。
『、なんだっけ…』
断片的な記憶の中で浮かび上がるのは、森の中で倒れたAを保護した女。
そして看病の為にと食べさせられた人間の食べ物。
『思い出し、た…ゔっ』
人間の食べ物が身体の中にあるだけで喰種にとってはかなり重症でもある。
激しい吐き気の中、Aは寝かせられていたベッドから起き上がり部屋を出る。
思うように感覚器官も働かず、ここがどこなのかという事は愚か、人の気配も匂いも感じ取れない程だった。
『はや、く、帰んな、きゃ…』
どれだけ胃の中に残っているのか分からないが、Aはかなり衰弱していた。
やっとの思いで外に出てから気づくが、Aがいたのは森の中の小さな小屋。
どこかも分からないAには、ただあてもなく歩くしかなかった。
「何処へ行くの？」
突然、Aの背後から聞こえた声に思わず振り返る。
そこにはAを保護し看病したであろう女が立っていた。
「まだそんなにフラフラなのに…」
ゆっくりとAに近づく女に、Aは後退りをする。
『もう平気、だから…私、帰らなきゃ』
「いいのよ遠慮しないで？」
そう言ってAの手を取り、ニコッと笑う女にAの脳内で危険信号が走った。
女から匂う、あの匂い。
『ウソ…』
それはあの街で、ローと共にいたあの女の甘ったるい匂いだった。
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イブ - 私は、ワンピースと東京喰種のどちらともはまっているので、もうめっちゃいい作品でした！ (2019年7月14日 14時) (
レス) id: ecc340d7eb (このIDを非表示/違反報告)
ナー(プロフ) - アリス・キーリングさん» ありがとうございます！ワンピ面白いですよね、本当に！！次回作も頑張ります…！ (2018年10月21日 12時) (レス) id: a25e8ef1cd (このIDを非表示/違反報告)
ナー(プロフ) - 白ぴくみんさん» ありがとうございます！そうなんですね！コナン、面白くて…！！ご期待に添えれる様頑張ります！ (2018年10月21日 12時) (レス) id: a25e8ef1cd (このIDを非表示/違反報告)
ナー(プロフ) - あやさん» ありがとうございます〜！！過去の作品も読んで下さっていたなんて…感激です！作者登録まで…(T ^ T)重ねてお礼申し上げます！！こんな作者ですがよろしくして下さいm(_ _)m (2018年10月21日 12時) (レス) id: a25e8ef1cd (このIDを非表示/違反報告)
アリス・キーリング(プロフ) - 完結おめでとうございます！ワンピ私もどハマり中です！次作楽しみです！ (2018年10月21日 7時) (レス) id: f9dc96f517 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナー | 作成日時：2018年9月13日 19時
