彼女の日常。 ページ3
ラリーヌ村に眩い光が放たれてから早8年。
最果てとはいかないものの、果ての位置に属するラリーヌ村は今日も賑やかだった。
A『ん〜〜、ふぅ。今日もいい天気だなあ!』
少し寝癖のついた髪の毛を整えながらAは大きく伸びをした。
雲ひとつない空を見上げて、今日も頑張ろうと頬を軽く叩く。
そんな彼女に、1人の男が声をかけた。
レイド「A、おはよう。今日はいよいよ出発の日だね」
A『お爺様、おはようございます!はい!今まで鍛錬して来た成果を思う存分出してきます!』
レイドという男はAを拾い、今まで育てて来た恩人だ。優しく温厚だが、怒ると凄く怖いらしい。
レイド「あ、そういえば。本当に、歩いてコロシアムまで行くのかい?空間魔法で行ったほうが早いと思うのだけど…」
A『大丈夫です、お爺様。助けを借りなくともA、自分の足で行って参ります』
レイド「そうか!それでこそ私の娘だな!この村の皆が期待している。頑張ってきな……っブッ…」
村人「Aちゃんんんんんんんっ!本当に行ってしまうのかい?!私、Aがいないと悲しくて夜も眠れないよお…っ!!」
村人「悲しくなったら…グスッ…すぐに帰って…うっ…くるんだぞ?!みんな、Aのこと応援してるからな…!」
村の子供「「Aお姉ちゃん、頑張ってね!!」」
そう。
Aは人に好かれやすいのである。村人たちに弾き飛ばされたレイドは立ち上がると、やれやれといった顔で微笑ましくAたちを眺めていた。
村人達はというと、涙だけではなく鼻水も大量に流していた。中には抱きついてくるものもいて当の本人も顔をしわくちゃにしながら泣いていた。
A「毎月色々なもの仕送りするしっ暇な時は帰ってくるしっ毎日みんなの事、思い出すからねっ」
ここで、レイドは重要な事を思い出した。
レイド「あ、魔法騎士団試験、日程早まったんだった。…うっかり、伝え忘れちゃったよ…えへ」
村人&A「「はぁーーーーーーーー?!?!」」
A『えっえっ、準備しなくちゃ!!!』
Aは慌てながら家の中へと駆けていって、3分もしないうちに家から飛び出して来た。
お気に入りの黒と白の袴のような服を着て、赤い紐リボンで2つに髪をくくっている。
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EMIKO(プロフ) - イラスト描いて良いですか? (2019年2月26日 10時) (レス) id: 04697b5525 (このIDを非表示/違反報告)
アラバ - 毎回最後に次更新する曜日を書いてほしいです。スマホを頻繁に見れないので………この小説とても好きです。これからも頑張ってください! (2018年8月7日 11時) (レス) id: 14539d2f3b (このIDを非表示/違反報告)
なつき†夢猫(プロフ) - ここまでとても面白いです!! 続きがとても気になるので更新楽しみにしてます!! (2018年6月17日 1時) (レス) id: 064dd87fe8 (このIDを非表示/違反報告)
もーちゃん(プロフ) - はらさん» 申し訳ありません!確認不足でした。ご指摘ありがとうございます(;_;) (2018年5月4日 18時) (レス) id: e06b9e8378 (このIDを非表示/違反報告)
はら - オリジナルフラグ外し忘れていますよー違反行為なのでちゃんと外して下さいねー編集画面のキーワード設定の下をよーく読んで下さい。そしてフラグ外して下さいね (2018年5月4日 18時) (レス) id: 04ab53e3cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mochan | 作成日時:2018年5月4日 18時