検索窓
今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:8,423 hit

空気読めや ページ13

はらはらと零れていく涙。

初めて見る松村さんの涙に私はどうすれば良いのか分からず

ただ手を握ることしか出来なかった。

触ったら消えてしまいそうな、そんな儚さを感じると同時に危なさも感じた。


『...松村さん。』

「Aさん...」


2人の世界に入りそうになったところで、ふとここが何処か思い出した。

一応、此処は食堂なのである。

おばちゃんと5年い組がすごい気まづそうにしているので一旦、退散する。


松村さんは顔を見られない様に俯いているので申し訳ないが

手を繋いで歩く。

だけどやっぱり変な光景なのかすごい視線を感じる。

やめてほしいんだが。

泣き顔って絶対に見られたくないよね。

見られたら目を潰すぐらいにはやだ。

できればオブリビエイトする。

顔を顰めながら歩いていれば目的地が見えてきて。

嫌な予感がしつつも部屋の前で止まった。


『松村さん、一応着いたよ。』

「ここが...?」

『一応...』


松村さんがそう言うのも仕方なかった。

なにせこの部屋、天女が使っていた部屋なのである。

所々破れている障子に、障子越しでも臭うこの、甘ったるいなんか例えるならば婆ちゃんの車の花の匂いみたいな感じの奴が凄いのである。

完全にここだけ治安が悪い。

どうしよう、松村さんが居るのに。

空気読めや巫山戯んな天女部屋。

誰か頼れる人が居ないかと考えるがまったく思いつかない。

うーん、でも松村さんもこの部屋がすごすぎていつの間にか泣き止んでるし...


『はぁ...もし、山田様はいらっしゃいますか?』


ちょっとだけ大きめな声で呼べば、床下から山田先生が出てきた。

すごいめっちゃ忍者!!床下どうなってんだろ後で塞いでやろ!!

1人感動していれば山田先生の目がはよ要件を言えと言う感じになっていくので慌てて言う。


『ゴホンッ、私思ったのですが、まだ便所の場所を教えて頂いていないなと...毎回、報告するのもちょっとあれですし私はやることがあるので松村瑠璃様を案内してくれませんか?』


頬に手を当て申し訳なさそうに言う。

そうすると山田先生はいま気づいたのか慌てて松村さんを案内した。

まったく、気遣いのできん男はモテんぞ。

ジト目でそれを見送り、改めて部屋に向き直る。

これはけっこう覚悟が必要だな...

息を吸って、吐く。


口呼吸を意識して、いざ!!



スパンッ!!



『うぉぉぉうぉぅおぅあああっ!!??』


鼻が死んだ。

逆にすごい→←天使にしか見えない



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (31 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
30人がお気に入り
設定タグ:忍たま乱太郎 , 天女
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

如月(プロフ) - めっちゃ好きです!更新頑張って下さい! (2022年9月18日 11時) (レス) @page18 id: 4efb850e8a (このIDを非表示/違反報告)
小桜(プロフ) - 14話の左近のところ、名字は「川西」だと思いますよ〜! (2022年4月26日 6時) (レス) @page14 id: 8b4a915ba2 (このIDを非表示/違反報告)
白鳥リリイ(プロフ) - オリフラ立ってますよ〜! (2022年4月13日 18時) (レス) id: a118a021f7 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:わらび餅 | 作成日時:2022年3月22日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。