隠れ美人、ヒロインになる。【沖田総悟】

89.動揺 ページ39

Aside



ガチャッ


A「へっ、ちょ沖田くん？！」



扉は閉められ、そのまま手を引かれ部屋の中央に置いてあったソファーにぼすっと体が沈む。



上に何かが乗っかる感覚、優しく顔の横に押し付けられた両腕。目の前には少しだけ眉間にシワの寄った沖田くんの顔。
いつの間にか眼鏡が外されていてお互いに見つめ合う。



“押し倒されてる”そう認識するまでに結構時間がかかったと思う。心臓の動機が凄くて思考が鈍る。



そんな私をよそに沖田くんの顔が磁石のように引きつけられて、




チュッ




A「なっ、」






沖田「めちゃくちゃ綺麗だった。」


面と向かって言われた言葉は思っていた事とは180度違っていて、また動揺。

沖田「フッ、顔真っ赤。」


A「怒ってないの？」

沖田「怒られるようなことしたっつー自覚はあるんだねィ」

A「うっ、」

やっぱり怒ってらっしゃる。


A「せ、説明するからっ！とりあえず起き上がりたい..です。」

沖田「..」

え、何そのなんとも言えないような顔。ほんの少しのラグがあってから、“しかたねーな”なんて言いながら私の上からどいてくれた。

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