隠れ美人、ヒロインになる。【沖田総悟】

87.アピールタイム ページ37

沖田side


沖田「マジか」


ミスコン会場に行けばステージに立つA。



神楽「Aの自己アピール楽しみアル。」



ミスコンで一番盛り上がる企画、自己アピールタイム。
出場者がそれぞれ特技や趣味を披露する。



沖田「(あいつ、何すんだろ)」

　

Aの出番は一番最後。ここまでの出場者の大半はダンスやらスポーツといった感じ。



司会「次がいよいよ最後ですね。飛び入り参加のコノミさんです！」


司会の紹介を受けてステージに現れたA。真っ白なワンピースを身に纏い、くるくると巻かれた髪、手にはキラキラと光るフルートが握られていた。



ステージの真ん中に立ってフルートを構える。次の瞬間、やわらかく優しい音が会場に響いた。



沖田「(フルート吹けるとか初耳でィ。)」




エルガーの愛の挨拶。別にクラッシックに詳しいわけではないが、確か姉さんが好きな曲だ。ゆったりとしたメロディーを美しく奏でる彼女に俺も含めて会場中が見惚れていた。



演奏が終わって優しく微笑みペコリとお辞儀をすると会場は今日一番の拍手と盛り上がりを見せていた。



神楽「やっぱりお前なんかにAはもったいないネ、私にくれヨ。」


沖田「やるわけねーだろ。あいつは俺のでィ。」

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