勇者(に憧れる子)になった女の子 (ページ9)

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1話-7 ページ9

「むっ！親父の手下共か。我らの侵入に気づいたようだな！！」

「フハハハハ！魔王直属の悪魔なら、実験台に打ってつけだ！勇者の力を試してやる！」

────戦闘カット────

『クックックックッ…圧勝だ！さすがは、忌々しき勇者の力！デブ80人の湿度に匹敵する威力だ！』

「やはり勇者の力は、悪魔に対して効果テキメンのようだな！」

『そ、そうかな〜？ものすごーく敵が弱かった気が…聞いてます？』

「感じる、感じるぞ！パワーが体中にみなぎってくるようだ！もはやオヤジなど敵ではない！」

『僕の勇者の称号に、そんな力が…？もしかして、隠された才能が目覚めたとか？』

「待ってろよ親父！今日こそ"成仏"させてやる！」

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ｺﾞ､ｺﾞｸﾘ…今から魔王の部屋へ…僕が魔王と戦うんだ…

魔王を倒そうと国を飛び出して、はやひと月。

何度もくじけかけたけど、姫様を守る為とうとうここまで…！

でも、本当に勝てるのかな…マオ様は自信満々だけど…こんなんで大丈夫なんか？

だって相手はあの有名な最強の魔王だよ？必殺技なんて、全て灰にするって話だし。そんなのに勝てる？無理だよね;;

あの超勇者オーラム様でもかなわないんだ。僕なんてひとひねりだよ。やっぱりやめとこうかなぁ…

ダメだダメだ！そんなことじゃダメだ！どんなに強くても怖くても、やるしかない！そう、ほかでもない姫様のために！

僕は魔王を倒さなきゃならないんだ！

絶対勝てなくても、絶対倒さなきゃならないんだ！

この、アルマース・フォン・アルマディン・アダマント！姫様の為ならばｸﾋねる！……せっかく転生したんだ。なるべく行きたいけども

「ほう、いい面構えだな。我のために潔く散る覚悟ができたか？」

『へっ？いや、君のために散ろうとはこれっぽっちも』

「なぁにいいいい！？」

『あなたのために散ります。押忍！！←』

「うむ。ならば、ゆくぞ」

『こ、ここは…』

「理事長室。親父の部屋だ。多分な」

『多分？』

「我も親父の顔は拝んだことが無い。…だがそれも昨日までの話だ！今日こそ跪かせてやる！！」

『親の顔を見た事がないって…魔王って覆面レスラーなの？』

「阿呆。周りをよく見ろ」

私は後ろを振り返る。すると、何かがうごめいていた

『な、な、なぁぁぁ！！！ここって魔王の手だったの！？』

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