1話-6 ページ8
「ただいま〜」
「…っは！我は今ただいまと口走ったか！？」
「なぜだ！？これではお行儀のいい不良ではないか！」
「おそらく勇者の称号の影響でございますな」
「悪魔が勇者の称号をつけ続けると恐ろしいことになる、というウワサは本当でございましたか…」
「このまま放置しておくと、ｸﾋんでしまうかも知れませんなぁ、ほっほっほ」
「なんだと！？勇者の称号はそれほど危険なものだったのか！？」
「…そのようでございますな」
「他人事のようだが、親父を倒すには勇者の力が必要だと言ったのは、元々じいではないか？」
「おや、そうでございましたか？最近物忘れが良くて」
「ま、目的を果たしたあとで取り出せばよろしいではございませんか。ほっほっほ」
「くそっ、この調子で愛だの正義だのも自然と身についてしまうのか？お、恐ろしい」
「こんな称号、親父を倒した後すぐに取り外してやる！」
聞いてる感じだと、勇者の称号って結構危ないんだね。悪魔からしたら
『あ、あの〜』
「マオ様だ」
『へっ？』
「へっ？では無い。お前は我の子分になったのだ。マオ様と呼ぶのが当然だろう」
え、あっ、様付けいいのね！推しに推し活してるのバレなさそ！
とりあえず何か、質問んん…
『えーと、じゃあマオ様。君はどうして魔王を倒したいの？実のお父さんなんでしょ？』
「そうだ。実の親父だ。だが我は奴を倒さねばならぬ」
『だから、なんで？』
「やつは、親父はなぁ、我の大事なゲーム機とソフトを、丸ごと踏み潰しやがったんだ！」
『…え？そんな些細な理由で？』
「些細ではなぁいっ！！400万時間やりこんだデータが台無しだぞ！！」
「許しがたき所業！親の資格無し！だから、我に倒されても文句は言えんのだ！！」
可愛いかよ( '-')
でも、そんな理由で実のお父さんを倒すだなんて;;
やっぱり、どうしようも無い悪いやつら、なのかな
悪魔って
こんなヤツら、同士討ちすればいい。勝手に争えばいいんだ
そして、魔王と相討ちになってくれれば僕の目的も果たせるし、姫様も…
ってぇ！！何を考えてるの僕う！なんて悪巧みををを
まっ、まさか！悪魔見習いなんて称号のせいで僕の心の中に本当に悪魔が芽生え始めてるんじゃ…
ダメ！悪魔の思考に染っちゃ。僕は人間、僕は勇者！
姫様のためにも、悪魔なんかになってやるもんか！！
──────────
文字数ぇ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ユアさんの小説 | 作成日時：2023年11月16日 22時
