2話-10 ページ23
「いつか家庭科の授業を受ける日が来たら、あんたが残さず食べたくなるような手料理を作ってやるよ、マオ」
いや告白やん。遠回しに告白やん。無自覚だろうけどねぇ;;…ん？
「フン、また無用なお節介を」
『あれ？ベリルさん、家庭科の授業は受けたことないんですか？無遅刻無欠席の不良のはずじゃ…』
「ああ、家庭科は入学以来、ずっと謎に包まれた謎なのさ」
「家庭科調理室の場所を知る者はなく、先生方も誰一人、家庭科凶師の姿を見たことがないそうだよ」
「家庭科調理室を探しに行った向こう見ずな不良生生屠たちも、1人残らず行方不明のままさ」
『この学校、そんなのばっかりですね』
親の方々、心配してるんだろうなぁ
────
「あったぞ！あれがドラゴンの卵だな！？」
『やけにあっさり見つかりましたね〜』
『というか、伝説のドラゴンの影すら出てきてないし、もっとこう、すごい冒険を乗り越えてとかそういうドラマはないんですか？』
「阿呆、お前は夢みる乙女か？現実はそんなロマンチックでは無いのだ」
？「あいや、待たれえええええええっ！」
「むっ？何者だ！」
？「セイッヤアッハアッ！料理は愛なり！」
？2「セイッヤアッハアッ！料理は力なり！」
？3「セイッヤアッハアッ！料理はココロなり！」
『…;また、妙な人達が出てきましたね。芸人かな？』
？「ほぁたぁっ、料理人だ！師 匠の命により、ドラゴンの卵は我らが貰い受ける！」
「クックックッ…優等生の我から横取りしようと言うのか？」
「面白い！切り刻んで、燻製にして目玉焼きの付け合わせにしてくれるわ！」
─戦闘カット─
「これが、伝説のドラゴンの卵…」
「もし、もしも、だよ？アタイが、この卵を食べたとしたら…」
狂「それはもちろん、お姉様は永遠に魔界位置の不良となられることでしょう」
明「ええ。魔界の長い歴史の中でもココロを開くなどという偉業を成し遂げた悪魔は、1人たりともおりませんもの」
「食べれば魔界一の不良の座は確実。それに、アタイが食べてしまえば、マオが不良になるのも阻止できる…」
「けどね…けど、それはやっちゃいけないことだ。盗みは優等生のやることだよ」
「例えそれでココロを開いたって、それは真の不良じゃない」
「それじゃあカッコ悪くて、お天道様に顔向けできないさ」
明「お姉様…」
「万が一、マオがそれで心を開いたとしても、アタイはそれ以上の不良になる」
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作者名：ユアさんの小説 | 作成日時：2023年11月16日 22時
