2話-9 ページ22
「しかし、」
「安心しなって。あんたの代わりに、きっちりマオの面倒は見てやるよ」
─ベリルたちと行動することになった─
「困りましたな、こんなことはじいも想定外です…」
「大丈夫だ、じい。こいつらは我が恐ろしいのだ」
「我のような優等生がココロを開いては学年一の不良も立つ瀬がないからな」
「案ずるな、我を信じよ」
「わかりました、坊っちゃま。凶運をお祈りしております」
『じいやさんって、本当にマオ様のことを一番に考えてるんだね！』
まぁ、当然かもしれへんけどな…
「何を今更。当然ではないか。あれは我専用じいなのだぞ？雑魚とは違うのだよ、雑魚とは」
───────────────
旧校舎。別名、禁断の校舎
日々破壊と増改築を重ねる学園の、
現存する最後の後者である
学園の中央最奥に位置するが、いつからか
校門は固く閉ざされ、今は時空を渡ることでしか
その内部を窺い知ることは出来ない
しかし、閉鎖後の内部の様子は未だに
大いなる謎とされている。それは、潜入者が
例外無く消息を絶つためである
打ち捨てられた外観からは想像もできないほど
旧校舎内部は危険に満ちており、
命知らずすら躊躇う秘境となって久しい
──────
？「この校舎もだいぶ古くなったな…」
？「ドラゴンどもは始末したが、そろそろリフォーム時か…」
？「はっ、人の気配！？いかん！俺は人見知りが激しいのだ！」
──────────
「旧校舎の噂は色々聞くよ。ドラゴンの目玉焼きを喰った伝説の優等生が、伝説の不良になったって話が有名だね」
「同じ優等生としちゃ、気にならないかい、マオ？」
「ああ、きかせてもらおうか」
「その目玉焼きの味付けは、ソースだったのか醤油だったのか」
いや気にするポイントそこ！？
『やけに、こだわるね…』
「最重要事項だ。醤油派撲滅は我が野望のひとつだからな」
「相変わらずの、醤油嫌いだね、マオ」
「好き嫌いずして優等生とは呼べん。残さず食べる不良のお前たちとは出来が違うのだ」
「出されたものは残さず食べる。それが不良の美学。優等生には真似できないだろうさ」
狂「お姉様は、休んだ級友の皆様の給食を全て平らげますのよ」
明「皆さまお休みがちで、最低でも30人分…でしたかしら？」
『どういう胃袋してるんですか…？』
某星の戦士かな？
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作者名：ユアさんの小説 | 作成日時：2023年11月16日 22時
