2話-7 ページ20
「よしな、狂子」
狂「でもお姉様。困っていらっしゃるニセ勇者様を、見捨てる訳にはまいりませんわ」
「旧校舎だと？」
明「まぁ、ご存知ありませんの？凶悪なドラゴンが棲みついているという伝説を…」
「明日禍っ！」
明「よろしいではありませんか、お姉様。どの不良が成し遂げられなかったことを優等生がする気ですわ。ここはフェアに」
「…負けたよ。狂子、明日禍。あんた達も大概生真面目な不良だね。かっこいいじゃないか」
狂&明「お姉様…」
「マオ。どうしてもココロを開きたかったら、旧校舎にいる伝説のドラゴンを捜しな」
「伝説のドラゴン？」
「ああ。そいつの卵を目玉焼きにして食べると、ココロが開くって伝説があるんだよ」
『ざ、斬新なココロの開き方ですね…』
「なるほど…かけるのは当然ソースだな？」
『え、ソースゥ？』
「ニセ勇者よ、お前まさかとは思うが醤油派か？我が前で醤油派を名乗り、生きている者はいないことを知っての上か？」
『っも、もち！ソース派っすよ！』
「ただし、マオ。命が惜しかったら、やめておくんだね」
「心を開こうとした、何匹もの不良が旧校舎に消えた。生きて帰ったものはいないんだ」
「フハハハ、ベリルよ。お前、ビビってるのか？」
「まさか。アンタの手に負えるかわかんないって言ってるだけさ」
「フン、消えたヤツらは弱すぎたんだろう。同列に扱われては迷惑千万」
「我が邪眼には見えている。目玉焼きを喰らい、見事ココロを開いている我の禍々しき姿がな」
『ココロを開いて、なぜ禍々しき姿に？』
「フッ…相変わらず、自信だけは満々だね。アタイは忠告した。あとは知らないよ。狂子、明日禍。行こうか」
狂&明「はい。みなさま、ごきげんよう」
「じゃあな、マオ。成功を祈って、御百度踏んどいてやるよ」
「旧校舎に巣食う伝説のドラゴンか…フフフ、研究対象としても魅力的な素材だな」
『…あ、あの。本当に行くの？』
いざってなるとさすがに怖いなぁ…
「当然だろう。お前は称号を返して欲しくないのか？」
『そりゃ返して欲しいけど…』
「ならば行くぞ。ソースを忘れるなよ、ニセ勇者」
ソース…そんなに必要なのかなぁ…
拝啓我が友よ、私達はこれからドラゴンの所へと向かいますがｸﾋぬかもしれません。どうか、ミサンガを握って祈ってください
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ユアさんの小説 | 作成日時：2023年11月16日 22時
