2話-4 ページ17
「はぁ！？お前は、とんでもない不良か！それとも、ただの大バカなのか！？」
「お前の存在すら知らない奴のために、なぜ命をかけるのだ！アホウか!?全くもって理解不能だ！」
うぅう…ごもっともや。でも守りたいものは守りたいんやもの！なぁ！
『そ、そこまで言わなくても…』
『でも、なんと言われようと、僕は姫様のためならどんな苦難にも立ち向かえる…はずさ』
「むむぅ…お前ごとき、ヘタレがそこまで言うとは…」
「…はっ！分かったぞ！それはもしかして、愛と言うやつだな！」
愛……愛ぃぃぃい！？
『ななななな、何言ってるんだよ！ぼ、僕が姫様に、そんな大それたこと！』
「ハァハァ…ｼﾞｭﾙ…長年の謎だった愛をニセ勇者であるお前ごときが装備していたとはな」
「やはり、お前は面白い研究対象だ。うまくすれば、愛とやらを間近に見学できるやもしれぬ…」
「これは、ニセ勇者の称号を返したあとも、お前には子分のままでいてもらう必要がありそうだ…ふふふ…、ｼﾞｭﾙﾘ」
『い、いや…そんなに熱い期待を寄せられても困るんですけど。…帰りたいし』
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『うわ〜、大きい扉だね。ここ、どこだろ？』
マオ？「ここは、ココロの一番奥です」
『いやココロ狭っ！？もう一番奥って、ココロの中は広く複雑で迷うとかなんとか、あれ嘘なの？』
…ん？よくよく考えてみよう。僕の隣にマオ様。目の前にもマオ様。ということはだ。
『って、あれ？君はどなた？マオ様がもう1人!?』
門「僕は、ここの門番です。なんの御用ですか？」
「このニセ勇者の称号を探しに来た。どこにあるか、知っているか？」
「勇者の称号なら、この大金庫の中に大切に保管されています」
「ならば、今すぐこの扉を開けろ！インチキ勇者の称号を突き返してやる！」
「イヤです。この金庫は僕の意思で開け閉めします」
「なに？」
門兼本心「僕は、あなたの本心です。あなたが心から望まない限り、この金庫は決して開きません」
『本人が開けろって言ってるのに、開けないって、どういうこと？本当は開けたくないってこと？』
「そんなことはない！我は心の底からニセ勇者の称号をお前に突き返したいと思っているぞ！」
本「ココロの表面でどう考えようとも、本心から開けたいと思わない限り開きません」
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作者名：ユアさんの小説 | 作成日時：2023年11月16日 22時
