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【1】ヒヤシンスと勇者 ページ1

《Aside》








『…あ、あの、』



「…ん?」



『それ、なんていうんですか…?』







黒髪の少女、見た目15歳。



今まで、何度調べても、本を読み漁っても、大人に聞いても。



分からなかった花を、愛でる人と出会った。



愛しそうに、その花を摘む人に。







「…これ?



これはね、ヒヤシンスっていうんだ」



『…ヒヤシンス、』



「そう。この花が好きなの?」



『ううん、



…じゃない、今好きになりました』







一旦否定しかけて、慌てて首を振る。



すると、笑顔を絶やさなかった彼は、目を丸くした。







「へぇ、今…。



面白いことを言うね。



どうして?」



『思い出の花を、私以外に知ってる人がいてくれた、



それだけで、より一層美しく見えますから』



「思い出の花なの?」



『…おじいちゃんが、好きでした』








そう言って俯くと、摘んだ花を一つ、差し出される。



え?、と思わず顔を上げれば、にっこりと笑った彼に、



髪の毛をくしゃくしゃにするように、頭を撫でられた。








「これは君に、僕からの気持ち。



これは、君のおじいさんの好きだった花なんだろう?



それをプレゼントというのは、おこがましいからね」



『…ありがとう、お兄さん』



「お礼を言われるようなことはしてないよ。



…君、名前は?」



『…Aです』



「A…、良い名前だね」



『…お兄さんは?』



「僕?僕はね」








輝かしい笑顔を私に向けた彼は、私の頭を手をおいて、



ヒンメルっていうんだ、そう言った。

【2】混血エルフと一般人→



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ヒバリ - 初コメ失礼します!いきなりですが、このお話とっっても面白いです‼︎主人公ちゃんがこれからフリーレンたちにどう出会ってどう戦うのかとても楽しみです。応援しています!これからも頑張ってください!!!長文失礼しました! (4月29日 17時) (レス) @page13 id: f1ebc04cbd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:御手洗ネコ | 作成日時:2024年2月26日 7時

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