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第二百九十九話 ページ2

「この竹やぶに入った多くの人が行方不明になっているらしいんです。
先日もうちの調査員が二人、万年竹に襲われてしまったんでしょうか」

「やだわ久保田さん、そんなのいるわけないでしょう」

『行方不明者が出る時点でこの森にはなんかあるんだっつーの
そうわかった時点で開発なんてやめりゃ良いだろうに』


きつめ、というかむしろケバいレベルの紫髮のおばさんがそんなことを言った。

妖怪を信じないというのは大いに構わない。見えないものを信じれないのは当たり前のことだ。

だからといって、この態度は一体どうなんだろう。


無謀にもほどがあるし、もしいなかったとしても熊とか猪とか出たらどう対処するつもりなんだ?

こいつらは本当にアホか?


「はぁ?あんた何言ってんの?」

『この地域自体に問題があるならやめときゃいいだろ。
なんでそこまでしてこの場所に執着する?こっちから手を出さなきゃ向こうも手を出さないだろうが』


かなり言葉をきつくなってしまうが俺は悪くないと思っている。

第一、人間の力では到底妖怪の力にはかなわないのだ。

何故人間は皆それを理解しないんだろうか?

今の現代社会の武器一つでそれが全部倒せると思ってるのか?

ほんと馬鹿だよな、妖怪には妖怪の倒し方があるっていうのに。


『俺は何があってもあんたらを助けたりはしないからな。
痛い眼を見て頭冷やして一生反省してる方があんたらにはお似合いだよ』

「…Aさん、あの」

『ん?なんだ?』


しまった、零くんの前でかなり雑な言葉を使ってしまって変に思われたかな。

そう思って零くんの方を見てみると、零くんはただ竹やぶを見つめて指をさした。


「…あの、この先に何かいる気がするんです…。
なんとなくかも知れませんけど、沢山の人の気配がして気持ち悪くて…」


やはり彼は何かを持っているのかも知れないな。

指差す方向に一体何があるのかわからないけれど、とにかく確認して見なければ。

人の話を一切聞かない人間達の背を見つめながら鬼太郎くんに続いて森に入った。

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とりまろ。(プロフ) - あんこもちさん» 鳥肌になってくれて嬉しいですわッッ!(((新章も始まりまして更新バリバリ頑張りますよ!コメントありがとうございます! (2019年4月30日 13時) (レス) id: ba9bcb022c (このIDを非表示/違反報告)
あんこもち - わぁぁ!凄い!全部の題名と繋がった!何か意味があるんだろうなぁ〜と思ってたけどほんとに合った!あそこ読むとき鳥肌やばかったです!鬼太郎と夢主ちゃんの恋の進展も気になる、、、。更新頑張ってください!長文失礼しました。 (2019年4月30日 8時) (レス) id: 209354e5c5 (このIDを非表示/違反報告)
とりまろ。(プロフ) - 待っていてくれてありがとうございます!不定期更新ですが完結まで頑張ろうと思います! (2019年4月20日 20時) (レス) id: ba9bcb022c (このIDを非表示/違反報告)
みっこ - 待ってました!忙しくて更新できない時が多いかもしれませんが少しずつ更新頑張ってください!これからも応援しますっ!(・ω・)ノシ (2019年4月20日 20時) (レス) id: f38aff3a8c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:とりまろ。 | 作成日時:2019年3月24日 15時

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