第三百二十七話 ページ30
「本当にありがとうございました…！」
『いいえ。それじゃあまた』
再封印を終え、お寺から出るとまた暗い道を歩いていく。
札を使えば明かりも保持できるし慣れてしまったから暗闇も大して怖くはない。
封印とは言えど疲れてしまったので早く家に帰ろうと帰路に戻る。
そういえばこの近くには姑獲鳥を追いかけるために利用した公園があったはず。
あれのせいで今はだいぶ面倒なことになってる。
なんだか最近のことなのに懐かしく感じて、その公園まで歩いた。
暗い道、淡い光を宿す街灯が照らしてく。
光なんてなければよかったのに。
その淡い光に照らされる誰かが横たわっていたのを見てしまった。
近付かなければよかった。
目を合わせなければよかった。
倒れていたその存在の正体を遠目でも理解してしまった。
その存在の地面に広がる赤い、赤い液体。
近付けば近付くほど鮮明になっていく鉄の香り。
キューティクルもない黒い髪。
外に出ないせいで真っ白になってしまった肌。
ひび割れた眼鏡。
同じ学校の制服。
『ああああぁぁあああぁあぁぁッッッ！！！』
走り寄って、叫んだ。
頭から出血し、体の節々に殴られ蹴られた跡が残り、
左目が無残に潰れている友人を抱き上げてこの世の終わりのような叫び声をあげた。
なんで、どうして。
どうしてこんな。
彼女が一体何をしたっていうんだ。
こんなのって、ひどい。
あんまりだ。
ようやく咲いた幸せの花は、
人々のエゴによって踏み潰された。
-しあわせになることはつみなの？-
青い小人が涙ぐんでそう呟く。
「あぁ、そうか。そういうことか」
幽霊族の家に匿われる青年は月の美しい夜に目を覚ました。
どこかうじうじとした雰囲気は消え去り、あるのは支配者としての眼だけ。
秩序が乱れ出してく＿＿＿＿＿＿＿＿＿。
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とりまろ。(プロフ) - あんこもちさん» 鳥肌になってくれて嬉しいですわッッ！(((新章も始まりまして更新バリバリ頑張りますよ！コメントありがとうございます！ (2019年4月30日 13時) (
レス) id: ba9bcb022c (このIDを非表示/違反報告)
あんこもち - わぁぁ！凄い！全部の題名と繋がった！何か意味があるんだろうなぁ〜と思ってたけどほんとに合った！あそこ読むとき鳥肌やばかったです！鬼太郎と夢主ちゃんの恋の進展も気になる、、、。更新頑張ってください！長文失礼しました。 (2019年4月30日 8時) (レス) id: 209354e5c5 (このIDを非表示/違反報告)
とりまろ。(プロフ) - 待っていてくれてありがとうございます！不定期更新ですが完結まで頑張ろうと思います！ (2019年4月20日 20時) (レス) id: ba9bcb022c (このIDを非表示/違反報告)
みっこ - 待ってました！忙しくて更新できない時が多いかもしれませんが少しずつ更新頑張ってください！これからも応援しますっ！(・ω・)ﾉｼ (2019年4月20日 20時) (レス) id: f38aff3a8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とりまろ。 | 作成日時：2019年3月24日 15時
