カスミソウ (ページ21)

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Episode 21【SY】ページ21

私の親友Aちゃん。

いつまで経っても小学一年生の初恋相手を忘れられずにいる、ピュアっピュアな少女がとんでもないことを言い出した。

『ユンギ先生かもしれない。』

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私が冗談で発した、ユンギ先生が“あの人”説が濃厚になるような言葉をつらつらと並べる。

確かに、この間話していた“あの人”の特徴や、ピアノを弾けるという情報、そして今彼女が言っていた年齢など、噛み合わせれば確かにそうなのかもしれない。

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もちろん、彼女が先生のことを好きになったり、初恋の“あの人”が先生だとして、彼女が否定する度に私に言っていた通り、許される恋ではなくなる。

私は、応援したいし、むしろユンギ先生のこと、Aが本気で好きになって、ハツコイの“あの人”への気持ち以外で前に進めるなら、それでいいと思っている。

でも、一つだけ懸念されることがあった。

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SY「その話、誰にもしないで」

今度の日曜の試合の後、いつも一緒に過ごすググが、Aに一世一代の告白をする。

自分が引っ越してきてからずっと一緒にいたAのことが好きだと、どうしても、日曜の試合に勝って、それから彼女に想いを伝えるんだと昼休みに語っていた。

だから、その告白の邪魔だけはしないように、せめて気持ちだけでも伝えられるように、グクのためにも、私だけで話を留めておく必要があった。