カスミソウ (ページ14)

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Episode 14 ページ14

予鈴がなって国語準備室から戻ると、あの日、公園に呼び出してきた時と全く同じ顔をして待っていたソヨンに出迎えられた………

SY『さぁ、そろそろ〜。
聞かせてもらおうじゃない。』

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屋上に連れていかれ、昼掃除の開始を知らせるチャイムはフルシカトのソヨンさん……

掃除、サボっちゃった。

後でグクにこっぴどく叱られるんだろうな、なんてことを考えていた。

SY「で、どうなのよ。
あんたと先生の恋物語、進展はありそうなの？」

『何言ってんの笑
そもそも先生に恋とかしたとて、何もいいこと無いじゃない。』

そう。そうに決まってる。

第一、私には初恋の人がいる。
それは彼女も周知の事実。

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SY「あんたもさ、あんな誰かも分からない初恋相手のこと考えてないで、少しは前に進むべきだと思うんだけど。」

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ほらね。

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SY「で、いまユンギ先生に対してどんな感情なわけ？」

『どんなって、』

そんなの分からない。

SY「まぁいいんだけどさ。
ところであんたの初恋の人って、どんな人だったの？詳しく聞いたことないなって思って。」

･

当時私は小学一年生
そんなにはっきりは覚えていないものの、何となく、私の覚えている範囲で彼のことを話した。

黒髪で、背はそんなに大きくない。

シルクのような真っ白でキレイな肌

少し猫背でピアノに向かっていた彼の手は、意外にも男らしく、とても綺麗だった。

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･

SY「そういえばさ、ユンギ先生、ピアノ弾くって言ってなかったっけ？
あんたの初恋の相手、ユンギ先生だったりして。」

言われてみればそうだった。

懐かしさを覚えた彼の声、綺麗な肌
彼と似た、見かけに似合わないゴツゴツとした手

よく考えてみたらユンギ先生と“あの人”とは共通点が多い

『そんなわけないでしょ』

なんてソヨンに言いつつも、自分のなかではそうかもしれない。

なんて都合のいい事が頭の中を駆け巡っていた。