ファン家のマンネは紅一点 ４

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クプスヒョンも過保護だと思う。

この場で私がどこかへ飛んで行ってしまうとでも思っているのだろうか。


あの日副社長室から出た後の、到底話し合いとは形容しがたい六時間ノンストップ説教を思い出す。

うーん、目が回りそう。





WH「ミンギュがね、」

__「はい？」

WH「ミンギュだけじゃないけど、ミンギュがすごく心配してたよ。Aもスンチョルも、自分達には何も言ってくれないからって」

__「会社に所属してる限り、言える事と言えない事があるじゃないですか」

KH「スポしろ、スポ」

MH「歌謡祭は無礼講じゃん！」

__「はあ……調子が狂う……」





机に肘を立てて頭を抱えると、離れた席から笑い声が聞こえてきた。
まったく何が楽しいんだ、何が。


きっとこの一部始終はファンの方やそうでない人からも撮られていて、すぐさまネット上に記憶されてしまうんだろう。

目が合うだけで……いや、目が合ってなくても噂される世界なのに、この人達は何の気にもならないらしい。


今更私たちの関係を疑う人もいないし、ここまでオープンに話をしていれば、怪しむ気にもなれないんだろうな。





KH「それで、喧嘩の理由は？」

__「メンバーにも言ってないのに、ここで言う訳ないじゃないですか」

MH「言ってよ。オレとAの仲じゃん」

__「どんな仲ですか」

JH「ねえねえ、A」





今まで何も言わずに隣に座っていたジュホンさんが私の名前を呼ぶ。

とうとう助け舟でも出してくれる気になったのかと思ったけど、その後に出た言葉は私の想像とは反するものだった。





JH「それって、Aがガールズグループに入るって噂と関係ある？」





話す口の形で周りから何を言っているのか悟られないように、ジュホンさんが片手で口元を隠したまま私達に爆弾を落とした。

テーブルの輪が一瞬静けさを取り戻したところで照明が落ち、誰かのステージが始まった。


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