ファン家のマンネは紅一点２ (ページ14)

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「ありがとうございます」

「お前って毎回こんな事やってんの？時間掛かるだろ」

「そうですよ。だからハニヒョンも短くしちゃったんじゃないですか。それだけが理由じゃないんだろうけど」

「……ふーん、まあいいや。次は飯。好きなだけ食え」

「これって全部会社の経費？それともヒョンの奢り？」

「オレの奢り」

「どうしたんですか、ヒョン。サービスが過多すぎませんか？」

「なんだそれ。食べたいものが有ったら他にも頼んでいいぞ」

そう言って、ずらりと書き出されているルームサービスのメニューを渡してきた。

いや……机の上に置いてあるのだって、明らかに二人分じゃないんだけどな。

私が戻るまで律儀に待っていたと言うウジヒョンがもぐもぐと頬を膨らませ、若干困惑したままの私へそれを飲み込んでから口を開いた。

「いいか、A」

「なに？」

「今日はカロリーも糖質も脂質も一切気にするな。一日ズルしたところで体型なんてそれほど変わらない」

「それはそうですけど……」

「今日が誕生日にでもなったつもりで好きなだけ食え、わかったか？」

「じゃあケーキも食べていい？」

「いいぞ。でもまずは、こっちからな」

大きめにカットしたハンバーグをフォークに指して、ウジヒョンがずいっと私の目の前に突き付けた。

三秒だけ考えてから全てを放棄して、フォークにパクリと食いつけば、満足そうな顔をしてヒョンがケラケラと笑った。

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