ファン家のマンネは紅一点

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ホシヒョンがほんの少し、本当に僅かに、解る人にしか解らないくらい、ほんのりと頬を赤く染めて、口ごもりながらAに言った。





HS「お前だってさっき言ってただろ、オレはお前の事ちゃんと、その……」

MG「……もう、じれったいな！……ヒョン、頑張ってよ！誕生日でしょ！」

HS「ほら……なんていうか……あ、愛してるから！こればっかりはどうにもできないだろ！」

__「なんで開き直ってるんですか」





Aが呆れたように肩を竦めるのを見て、ひやひやしながらホシヒョンに目をやる。


ヒョンはなぜかしてやったりという風な顔をしていた。

よく解らないけど、解らない方が良い事もある。





__「それで、ホシヒョン」

HS「なに？」

__「誕生日プレゼントは何が良いんですか？」

HS「プレゼント……」

__「今年は特別に何でもいいですよ、私がヒョンにあげられるものなら」





細い目を最大限に丸くしたヒョンが、Aを見た後にオレへ視線を寄越してくる。


一瞬口を出そうと思ったけど、やっぱりやめた。


まるでヒョンの頭の中を透視したみたいだ。
何を考えてしまったか手に取るように解るのは同性だからなんだろうな。

ヒョンは今、絶対言ってはいけない事を言いかけたはずだ。





HS「プレゼント……」

MG「ホシヒョン、気持ちはわかりますけどくれぐれも節度のあるものにしてくださいね」

__「ミンギュは関係ないでしょ」

HS「そうだぞ！」

__「で、何が欲しいんですか？」

HS「オレは……えっと……」





ヒョンは多分気付いてない。
ホシヒョンが持っていたカメラはもう床しか映していないことを。

スタッフさんの持ってるカメラが回っているから別に良いんだけど、多分どれもこれも消去されるだろう。



バレないように鏡越しに映しているオレのスマホが無事ならそれで……


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