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魈
「我に構っていてもきっとつまらぬ」
そう冷たく彼は言い放ち、そしてあなたの目の前から消えようとする彼。そんな彼をあなたは引き留めたく、もう一度彼の名前を呼びます。
「我は、Aといるのはつまらなくはない。ただ、そういった人をつくることが、、我は怖い」
そうです。彼は仙人だからずっと一緒にいることはできないかもしれない。それに、彼の業障にあなたが蝕まれてしまうかもしれない。巻き込みたくないことを伝えます。それでもあなたは彼に好きだと伝えます。
「先に居なくなったりでもしたら我は許さぬぞ」
やっとこっちを向いてくれた彼。困った顔で笑う彼は少し安心しているような気がしたあなたは、努力はするよと言い彼の手を握ります。急すぎた行動に彼は顔を赤くし、そっと握り返してくれるでしょう。
万葉
「急すぎではござらぬか?」
ふふっと笑う彼はほんのり顔が赤く、少し動揺しているようでさっきまで合っていた視線を逸らします。夜桜を見ようと2人で出かけ、今は2人して歩き疲れたため休憩中。あなたも少し急すぎたのは承知の上、でも今じゃないとダメな気がしたから。
「拙者も好きでござる。付き合ってくれぬか?」
サラッと言う彼。勿論答えはOKに決まっています。私の顔を覗き込みながら言った彼の姿に、あなたは不本意にも可愛いと思ってしまいます。彼は嬉しそうな顔と共になんだかバツが悪そうで...
「拙者が先に言いたかった言葉であった。Aに言われてしまったのは少しいたたまれないでござるな、」
でも決して嬉しくなかった訳では無いと言い、あなたの頬に手を添えます。だんだんと近くなる距離にあなたは頭真っ白で、もう少しでお互いの唇が触れてしまう距離。「次は拙者に言わせてはくれぬか?」悪戯っぽく笑う彼にあなたは勝てないでしょう。
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作者名:mIA | 作成日時:2023年3月26日 0時