君の笑顔が大好きだ (ページ32)

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「…っ、」

「Aちゃん、ちょっと」

ニカちゃんに問われた千ちゃんが声を詰まらせ
放心状態の私は横尾さんに連れられた。

「……」

病室の外には険しい顔をしたお兄ちゃんたち。
沈黙を破ったのは、みっくんだった。

「…A。ニカな、記憶無いんだ。
それも…Aの記憶だけ…」

『…私…だけ？』

「そうらしい…キスマイの記憶はある。
ただどうして入院してるのか分からない。
…藤ヶ谷に妹がいるというのも知らない。」

…それじゃあ、ニカちゃんの中では
私はこの世にいない存在…ってことなの？

『…嘘じゃ…ないんだよね？』

「ああ、藤ヶ谷と2人の写真を見せても…
藤ヶ谷の彼女だと思い込んでた…」

…こんな事ってあるの？
いや、あるんだよね…。

お兄ちゃんには自分を責めるなって言われた

…だけど、やっぱりダメなんだよ。

私がいけなかったんだ…。