episode35 ページ38
side〜北山〜
俺は今、横尾さんと居酒屋にいます。
北「横尾さん？」
横「どした？」
北「玉に聞かれたんだけどさ、Aのことどう思ってる？」
横「どうって…好きだよ？」
北「それは、メンバーとして？ 1人の女性として？」
横「ミツ？」
北「答えて。」
横「…。1人の女性として…」
北「横尾さん…。」
横「気付かないフリしてたんだ…。今のままでいたいから…。それに…」
北「それに？」
横「気付いてたから…Aの好きな人…」
北「え？」
横「太輔だよ。Aの好きな人」
マジ？藤ヶ谷かよ…。なんで…。
横「シンメだからね？ずっとそばにいたから見てたら分かるんだ…。本人は気付いてないだろうけど、太輔を見る目だけ違ったんだよ…。恋する乙女みたいな…」
そうだったんだ…
横「でも本人は気まずくならないよう、仲を壊さないようにって隠してんだよな…」
やっぱり隠してたんだ…
横「…ミツはどうなの？好きなの？」
北「俺は…」
好きなのか？Aのこと…
北「分からない…。でも、藤ヶ谷が好きって分かった時、何で藤ヶ谷なんだよって…」
横「ミツ…。ミツも好きなんだね？」
北「え？」
横「何で太輔なんだよって思ったということは、何で好きな人が俺じゃないんだよってことでしょ？」
そうなのか…。
北「例え好きじゃないとしても何であいつなんだって思うことってあるのかな…」
横「興味がなければ思わないんじゃない？それか他に気になる人がいるんだったら…」
興味がない、他に気になる人がいる…か。
どちらも当てはまらないな…。
北「横尾さん…」
横「ん？」
北「俺…Aのこと好きだわ」
横「うん」
マジか…笑 人に言われてから気付くとか…笑
横「ミツ。俺の勘なんだけど、おそらく俺らだけじゃなくて他のメンバー全員Aが好きだよ。」
北「え？全員？」
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作者名：ぷぅがや | 作成日時：2019年3月19日 17時
