【ハイキュー】俺の傍にお前はいない。【男主】

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影山side




県ベスト４との試合…。

条件は______


“武田「影山君をセッターとしてフルで出すこと」”



影山「菅原さん！！」

少し前にいる菅原さんの背中に向けて叫んだ。


影山「今回は俺、自動的にスタメンですけど
次はちゃんと実力でレギュラーとります！」

菅原「えっ！？」

影山「えっ？？」


菅原「あ、いや。影山は俺なんか眼中に無いと
思ってたから意外で………」

影山「？？何でですか？？」

菅原「体格も実力も断然お前の方が上だろ？」

そう言う菅原さんに、思わずギリィと歯を食いしばった。


影山「“経験”の差はそう簡単に埋まるもんじゃないです…
それと…」

菅原「？」


田中「スガさーん！」

澤村「スガ〜〜」

日向「菅原さーん！！」


影山「ほ…他のメンバーからの…し…し…
信頼とか………」


どんどん語尾が小さくなっていくのが自分でも分かる。

菅原さんは驚いたように肩をビクつかせた。


影山「俺、負けません！」

菅原「！………うん。俺も負けない」


……これは、俺たちなりのお互いへの宣戦布告だ。



菅原「でもさ影山。青葉城西って北川第一の
選手の大部分が進む高校だよな」

日向「！(影山の…元チームメイトが居る高校…！)」


影山「ああ、まぁ そうっスね」

確かに北川第一の生徒は青城に進む。
俺みたいに他の学校へ行くのは珍しいタイプだ。


菅原「いや、その〜やり辛くないかなと思ってさ」

影山「？…同じチームだったら考えるかもしれないけど…
戦うなら、ただ全力でやるだけです」

菅原「……そうか。そうだな」

影山「オス」


田中「でも良いんすかスガさん！俺は…
俺は納得いかないっつうかっ！」

菅原「…そりゃあ悔しいけど…でも
影山が中学ん時と同じだと思ったら大間違いだって
見してやりたいじゃん！」

その言葉と同時に肩に手が置かれる。


澤村「………そうだな。怖いのは影山“単品”じゃ
ないってとこ見してやろう」


……なんだか、むず痒い気分だ。

こんな風に先輩と話すことも
チームメイトと肉まんを食べることもなかった。

もし、ここにアイツが居たら最高だろうと思い、
また自分を苦しめる。



…もしかしたら、青城に居るかもしれない。

俺の大好きな笑顔で

その綺麗な声で

俺以外のセッターに
『ナイストス』って言っているのだろうか。


影山「っ…！」

……そんなの、絶対に見たくねぇ。


どうか、青城に居ないでくれ。A。

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