【ハイキュー】俺の傍にお前はいない。【男主】

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影山side




中学生になったら、
俺たちを取り巻く環境は一変したように思う。


体育館に行くまでの道のりを
一緒に歩き、そこから別れる。

「じゃあ、また後でな」

『おう』


……まただ。

別れる時、決まってAは睫毛を伏せる。


それが、何の意味を表すのか
俺には分からないし

本人も自覚がないみたいだ。


「(……なんか、イヤだ)」


モヤモヤとした何かが、
心に現れては消えていく。


フッと頭上に上げたボールが
そのままの勢いのまま戻ってくる。


……まぁ、いいか。

後でまた、考えよう。


そう思いながら、
コートの中で跳ぶスパイカーにトスをした。


手に残る感触を確かめて思う。

やっぱり、バレーが大好きだ。


ボールに触れていることが嬉しい。

自分の思い通りに動かすことが出来るのが楽しい。


そんな、大好きなバレーを大好きなAと
する事は“最高”以外の何物でもない。


Aとするバレーが好きだ。

Aが俺のトスで得点を決めるのが好きだ。

Aが得点を決めた時、
俺に『ナイストス』って言う声が好きだ。



……Aの笑顔が大好きだ。



きっと、これからもアイツは

俺の隣で嬉しそうに笑いながら

一緒にバレーをするんだ。









.





そう、思っていたのに。



日向「おーーい、影山？？」

影山「っ、…なんだよ」

日向「速攻の練習すんだろ？」

影山「…あぁ。」



…危ない。

今、アイツの事を考えたって仕方がない。

今は、今だけは…。


バレーのことだけ考えていたい。


影山「早く実際の試合で試してぇな…。
練習試合とかねぇのかな…」

日向「！ 練習試合…！！他の学校と……試合…！！」

影山「実際の試合には月島×3みたいな
ブロックが居るんだからな！」

日向「うおぉ！すごく嫌だー！」

月島「……」

山口「なんだとっ」

澤村「…確かに…そろそろ練習試合 組みたいよな…
でも___…」

「組めた！！組めたよーっ」

「「！？」」

武田「練習試合っ！！相手は
県のベスト４“青葉城西高校”！！」

菅原「“青城”！？」

月島「ゲッ、どうやって組んだんだろ…」


日向「…誰！？先生！？」

影山「知らねえ！」

「「(けど、県ベスト４と練習試合…！！！)」」

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