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敷海side
『俺っ、治君のこと大好きだからッ…!
治君が自分自身を否定してるのがツラい…っ』
揺れる景色の端に
治君が目を見開いたのが分かった。
治「ふ、ふはっ、あははッ」
突然、爆笑しだした治君に
次はコッチが驚かされる番だ。
『な、何…?俺、真面目に___』
治「__うん、ありがとな」
いきなり手を引っ張られて
治君の胸にダイブした。
治「でもな、A。さっきの言葉そのまんま返すわ」
『…?』
治「だから…俺も同じ気持ちってことや」
抱き締められたまま、頭を撫でられる。
治「Aの事が大好きやから、
Aが自分自身を否定してるのがツラいんや」
ドクン、と脈が大きくうったような気がする。
飛雄の事は言ってない筈なのに、
自分が思っていた事を見透かされている。
治「俺がさっき言った事は嘘やないけど、
それには続きがあってな?」
耳元で聞こえてくる優しい声が
俺の心を温かくしていく。
治「毎日そう思っては結局バレーしてればどうでもよくなんねん。
今日もツムが上げたボールが来るって分かっとるから」
顔を上げて、治君を見れば
目に溜まった涙を拭われた。
侑「………話は終わったんか?」
いつのまにか扉に背を預けコチラを見ている侑君。
治「あぁ。俺が伝えたい事は伝えといたつもりや」
先程していたアイコンタクトは
そういう事かと納得する。
『でも、俺…バレーは__』
…俺にバレーをする資格なんてない。
侑「…あんな、A。ただ、俺らは
大好きな人と大好きなバレーがしたいだけや」
ただ、それだけ。
なんて、侑君は言うけど
俺に変わるキッカケを作ろうとしてくれてる事に
申し訳なさと、嬉しさだけが募っていく。
『俺、変われるかな…』
侑「絶対、変われるで」
治「キッカケに大きいも小さいもあらへん。
後から思い出して、あぁ、今思えばあれがキッカケやったなぁ…
ぐらいの感覚でいたらええんや」
「「せやから…一緒にバレーしようや」」
……暗くて、怖くて、歩くことが出来なくて
立ち止まってしまった俺の道に
____小さな光が照らした瞬間だった。
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ゆき - まっっっ………て!!!いいところ!いいところで!!!!んんんんん!!!!(悶え)更新のご予定はございませんか?!?! (2022年12月17日 17時) (レス) @page42 id: b0d8276e48 (このIDを非表示/違反報告)
waka(プロフ) - 下と下の方と同じくいいところ!!更新、楽しみにゆっくり待ってます! (2021年7月27日 22時) (レス) id: e247cabc05 (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - 下の方と同じくいいところで!!!!!!!!めちゃくちゃ続きが気になります!更新を楽しみにのんびり待ってます! (2021年7月25日 10時) (レス) id: e283fb9d1f (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - いいところで!!!!!!!この作品大好きです!!なので途中で更新が終わってしまっているのが悲しいです。。。これ以上先は書かれないのでしょうか??続き楽しみに待っております。 (2021年7月17日 1時) (レス) id: 97a2ee4c1f (このIDを非表示/違反報告)
奏凪(プロフ) - このお話めちゃくちゃ好きです!!更新待ってます!応援してます!! (2020年12月23日 3時) (レス) id: 78e0e98149 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:高崎 | 作成日時:2018年4月1日 23時