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「しょーへーくん」
「なぁに、Aちゃん」
私の1つ歳上の翔平くん。
私のお兄ちゃんと翔平くんのお兄ちゃんが同い年で仲が良くて家が近所だったから親同士も仲が良かった。
所謂幼馴染ってやつ。
翔平くんにはお姉ちゃんもいるけれどいつも近所の違う女の子と遊んでいた為、女の子同士遊ぶというとも特になく。
必然的に私が1人になっていた。
別に1人でも大丈夫だったのだがちっちゃい私(当時から翔平くんは周りの子と比べて背が高く私がよりちっちゃく見えたらしい)が1人でいるのを見兼ねて翔平くんがいつも遊んでくれていた。
近所の子供達の中で歳が近かったのが私と翔平くんだった。
その時の私からしたらとても背が高いお兄さんお姉さんが沢山いてお兄ちゃんは私のことなんてお構いなしに遊びに行くもんだから、私はずっと翔平くんの後を着いてまわっていたらしい。
きっとそれくらいの年頃なら男の子と遊んでいたかったと思うけれど翔平くんは嫌がることなくいつも私の手を引いて
私に「何がしたい?」と問いかけてくれた。
背の低い私に目線を合わせるように少し屈んであの温かい笑顔でそう問いかけてくれる翔平くんが私は大好きで仕方なかった。
公園で仲良くブランコに乗るのに飽きたら翔平くんがお家に連れて行ってくれて、翔平くんのお母さんのかよちゃんが出してくれるお菓子とジュースを並んで食べた。
毎日のように翔平くんの後をついて回って、手を引いてくれる翔平くんの後ろ姿を眺めているのが私の最古の記憶だった。
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みねるば(プロフ) - きまさん» 初めまして!いつも読んで頂きありがとうございます!素敵なコメント本当に嬉しいです…! (2023年4月12日 23時) (レス) id: 70cdba34fe (このIDを非表示/違反報告)
きま(プロフ) - はじめまして!いつも楽しみに読んでいます!みねるばさんの書くお話が大好きです!これからも応援しています♡ (2023年4月12日 23時) (レス) @page37 id: f0d962c024 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みねるば | 作成日時:2023年4月2日 16時