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海人side
「飯、できたぞー」
廉の声に参考書から顔を上げる。
集中してて気がつかなかったけど、カレーのいい匂いが部屋中に充満していた。
廉は料理が上手だ。
抜群の容姿で運動神経もよくて料理もできるなんてモテ要素が揃い過ぎている。
おまけに面倒見もすこぶる良い。
少し良すぎるくらいに
「うまっ、れぇん！！美味いよこれ！」
「おぉ、当たり前や」
そんなぶっきらぼうな言い方をするけれど、顔は嬉しそう。
「将来さ、店出そうよ！カレー屋！俺が店長で」
「アホか、早よ食え」
呆れた顔の廉にこっちは嬉しくなる。
素直で裏表がなくまっすぐ、嫌なことは嫌だという廉。
すべての言動に嘘がない。
だから一緒にいられるのかもしれない。
ふとした時に思い出してしまう
"役立たず"
父親が出て行く時、
俺にだけ聞こえるように言ったその言葉。
廉に見つかるまでの間、
父親から絶え間なく与えられ続けた憎しみの感情が
その記憶が...
鉛のように重苦しく押しかかる。
時々、
息ができなくなるほどの罪悪感に溺れそうになる
あの日の後悔を口にした俺に
"そんな事考える訳ないだろ"
と強く真っ直ぐな目をして言ってくれた廉。
その気持ちが変わってしまわないように...
俺は今、廉の役に立ちたい
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ひまり(プロフ) - 続きが気になるので、また更新していただけたら嬉しいです…！ (2022年10月25日 23時) (
レス) @page24 id: 64882015e6 (このIDを非表示/違反報告)
apricot - これからも更新楽しみにしてます！ (2022年7月4日 1時) (レス) id: 686e6aa52d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：渚 | 作成日時：2022年6月9日 1時
