検索窓
今日:3 hit、昨日:51 hit、合計:136,795 hit

76、酔ってる人は酔ってないと言う ページ31






高専を出たのは1時を回っていた。
電車もないし、寮に泊まるかと思っていたところを、帰り道が同じ方向の補助監督さんに家まで送ってもらった。


マンションの廊下を歩き進めると部屋の前で2人の人影が。




『…何してんの?』

「え、Aサン!?
……七海サン起きてください!!ここAサンの家だって!!」

「…A?」




状況がよく掴めないけど、酔ってると思われる七海が猪野くんに担がれていた。

七海のカバンの中身は廊下に散らばっている。




『どうしたの……とりあえず入って、』

「本当にスミマセン!」




鍵を開けて先に入るように促した。
廊下に散らばった荷物を拾って、後から中へ入った。




『いった〜〜、何すんの!』




鍵を閉める前にドン、と玄関の扉に押しつけられた。
この酔っ払いめ……後頭部激痛なんだけど。




「A……会いたかった。」




熱を帯びた目で私を見る。
酔っ払ってるせい、と思う事にしておく。


これはヤバい、本能がそう言う。




『重い、それに酒臭い。』

「……臭い?」

『2人ともだけどね。酔っ払うほど飲んで自覚ないの?』

「………」




私から離れたと思えば、先程とは違うしっかりした足で猪野くんの手を引いて歩き出した。


向かった先は浴室。

「ぎゃあああ!Aサン助けてええ!!」

とシャワーの音と共に悲鳴が聞こえた。




『……マジで酔いすぎじゃない?大丈夫?』

「Aサン助けて……」




服のまま2人でシャワーを頭から被って場はカオス。




「酔ってません、臭いと言われたので。」

『あのさ、酔ってない人が後輩引き連れて服のままシャワーするわけないでしょ?』




私ならこんな先輩本当に嫌だな……
猪野くん可哀想。




『猪野くんごめんね、その服洗濯してもいいかな?代わりの服用意するから。』

「え…なんかスミマセン……」

『いやいや、謝るべきは七海だよ。寒いだろうしお湯張ってね。』




ドアを閉めると、またワーワーと騒ぐ声が聞こえた。
もう後は知らない。



クローゼットを漁って、七海の着替えと、猪野くんに貸すための服を用意した。

七海が新品の下着とか置いてるタイプでよかった。







*200票!いつもありがとうございます!

77、ドン・ペリニヨン→←75、呪術師は過労死寸前



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (424 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1216人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 七海建人
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

さしす - とっても面白い!! ナナミンと夢主ちゃんが尊い・・・!! 応援してます! (2022年5月26日 21時) (レス) @page43 id: 9bbdd85770 (このIDを非表示/違反報告)
星空海月(プロフ) - 尊い……ただひたすらに……。ますます沼にハマってしまいました。 (2022年5月21日 23時) (レス) @page43 id: 8e029f144e (このIDを非表示/違反報告)
- 控えめに言って尊い…! (2022年2月20日 14時) (レス) id: d826e852a9 (このIDを非表示/違反報告)
たぴ - ひゃーーーー照れてる七海サンとか尊い… (2022年1月21日 23時) (レス) @page43 id: cece85a69e (このIDを非表示/違反報告)
くまこ(プロフ) - chiaki0708さん» 長いのに最後まで読んで頂きありがとうございました✨溺愛具合にニマニマしてもらえて良かったです! (2022年1月20日 12時) (レス) id: 73baee915b (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:くまこ | 作成日時:2021年9月26日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。