警察もとい公安警察です・３【名探偵コナン】

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「次の次にAの番だよ。自動二輪技能訓練。」


『お、ありがとやっちゃん。』





駿東は押していたバイクに跨る。





「Aってバイク乗ってた？」


『アメリカで大学生の時だけね。』


「へー！何乗ってたのよ？」





山田が興味深げに聞く。
駿東は顎に手を当て記憶を探る。





『ハーレーだったかなぁ……
海沿いを爆走するのが気持ちよくて。』


「おっと？不穏な単語が聞こえたぞ？？」


『爆走。』


「いいか？自動二輪技能訓練は安全運転だ。
市民の手本になるように、だからな？？」


『やだなぁ分かってるよ。
ウィリーやストッピーなんてやらないよ。』


「具体的な技名を出すんじゃないわ。
やる気満々だったでしょ。」


『あはははは。』




真顔で笑う駿東。




「次！駿東A！」


『はーい。』





ドルン、とエンジンを吹かす駿東。
山田はもう知らん、と諦めた。





「始め！！」





まずは置かれたカラーコーンを避けて走るのだが、
駿東のバイクが不穏な音を立てる。





「(摩擦音やば……)」





ギャウン、と盛大な摩擦音を立てて
駿東のバイクはほぼ斜め45度になる。





「駿東！？！？」


『何ですか？』


「そんなトリッキーな避け方をするな！！」


『え？普通ですよねコレ。』





さすがに慌てる教官達。駿東は涼しい顔だ。





「(だが当たっていないし……完璧ではある……)
もういい！次だ！」


『はーい。』





コーナリングの練習として
トラック一周を課せられた駿東。

再びタイヤが摩擦音を立てていく。
今度はドリフトである。





「(ウィリーとストッピーはやらない、じゃないわ。
ドリフトも一緒なんだわ。アホの子かな？？？)」


「駿東ォォ！！！」


『教官！これはカーチェイスを想定してですね！』


「カーチェイスはやらんでよろしい！！
警察官はそんな危険な事に首を突っ込まん！！」


『犯人が逃げたら全力で追うしかないでしょう！』


「屁理屈を言うな！！安全運転が第一だ！」





小さく舌打ちをした駿東。
仕方ない、とハンドルを握り直し車体を起こす。





『普段のパトロールではこんな運転しませんて。』





今度はノロノロと指定の速度と方法で
走り始めた駿東。
何とか教官の合格を得た。





「……あんたバカ？」


『惣流・ア〇カ・ラングレーじゃん。』


「大バカだったわ。」

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