許嫁で純愛 第２章【呪術廻戦】

八十本 ページ33

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「私の術式はどんな相手にも
強制的に弱点を作り出すことができます。

７：３。
対象の長さを線分した時、この比率の"点"に
攻撃を当てることができればクリティカルヒット。


私より格上の者にもそれなりのダメージを
与えることができますし、呪力の弱い者であれば
このナマクラでも両断できます。


──────聞いてますか、虎杖君。」



「あっ！！俺に言ってたの！？」





ギョ、と虎杖が振り返って七海を見る。
呪霊と七海を交互に見ながら
バラしてもいいのか、と尋ねた。





「バレても問題のない術式、問題のない相手。
またはバラすことでミスリードを誘うのであれば
いいでしょう。

メリットはあります。
"手の内を曝す"という"縛り"が
術式効果を底上げするのです。

──────こんな風に。」






七海は鉈を構え向かってくる呪霊に向けて振る。
呪霊の四肢が綺麗に切断され呪霊は倒れる。






「私からは以上です。」


「すんげ。
(そもそも刀身がグルグル巻きなのに
その上 峰打ちでブッタ斬った！！)」





思わず七海を見つめる虎杖。
その背後からの呪霊の攻撃に慌てて飛び退く。





「余所見は感心しませんね。」


「話しかけたのだぁれ！！」





クワッ、と怒鳴ってから虎杖は息を吐く。
両拳に呪力が乗せられた。





.

「悠仁の呪力はさ、遅れてやってくるね。」

「遅れて?」


「悠仁の瞬発力に呪力が追いついてない。」
「呪力を留める技術も未熟だから」
「軌跡に残りがち。」


「それが逆に変則的な流れを作ってる。」
「拳が当たったと認識した直後に」
「呪力がぶつかってくる。つまり、」


「一度の打撃に二度の衝撃が生まれる。」



.




『"人型の呪霊なら肩か膝を狙うかな"』

「何で?」


『"強打されると動きが鈍る"』
『"それに体の端だから狙いやすい"』


「みぞおちとかは?」

『"強敵の懐に入れるならどうぞ"』

「う"ぐっ……」


.





「(逕庭拳(けいていけん))」




虎杖の拳が呪霊にぶつかる。
そして今度は呪力によって呪霊の肩が爆ぜた。





.




「カッコイイ!!」

「なかなか狙ってできることじゃない。」
「これは大きな武器になる。」



.







倒れた呪霊に虎杖は止めをさすため再び構えた。

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