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no side
『わ、私が雇うよ!』
「え……?」
『そうすれば、また遊べるよね!?』
ぼろぼろと涙を零しながらAは叫ぶ。
「お嬢様……」
『ねぇお願い!私、もっと遊びたいの!』
菫も涙を零しながら首を横に振る。
「ごめんなさいお嬢様。
決定事項には従わないといけないのです。」
『そんな……』
でも、と菫は続ける。
「お嬢様が大人になって、もしお屋敷が大きくて……
人手が足りなくなったら雇って下さいますか?」
『!』
「お嬢様のお顔は忘れませんから。
そうですね、何か目印になるものは……」
そう言いながら菫は袂を探る。
「
『綺麗……!えっと、じゃあ……』
差し出された鼈甲の櫛を受け取り
代わりに、とAは小さな帯飾りを渡す。
「とても綺麗ですね…!ありがとうございます!
大切に保管しておきますね」
『うんッ……私もこの櫛、大事にするね』
菫とAは手を繋いで屋敷の中に戻った。
.
──────それから。
あっという間に時間は過ぎて
使用人達は各々に礼を言い去って行く。
Aは一人一人と泣きながら話をして
最後の一人が見えなくなるまで見送った。
それが終わると
伯母は少々乱暴にAの手を引いていく。
適当な部屋をあてがわれ
基本的にはここで過ごすようにと説明されていく。
「……何か必要な事があれば言いなさいね。
アナタの気が落ち着いたら私の息子と訓練しなさい」
『はい。ありがとうございます』
Aは深く頭を下げて礼を言う。
.
.
伯母が優しいのは、束の間だった。
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沙羅(プロフ) - アリスさん» コメントありがとうございます!!宇髄さんカッコイイですよね……!!もっとカッコイイ宇髄さんを書けるよう頑張りますので、ぜひ続編の方もよろしくお願いしますー!! (2020年1月30日 21時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
アリス - コメント失礼します!宇髄さんは私の推しなので、すんごいかっこいいなあ…。とか思いながら見てます!頑張ってください! (2020年1月30日 21時) (レス) id: 4db94b3ad0 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - めぐちゃんさん» コメントありがとうございますっれ分かります…宇髄さんカッコイイですよね!もっと夢主を素敵な女性に書けるよう、頑張りますね! (2020年1月11日 14時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
めぐちゃん - コメント失礼します!!宇髄さんはカッコいいし夢主ちゃんもかわカッコよくて面白いです。頑張って下さい! (2020年1月11日 0時) (レス) id: 0087c5132c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沙羅 | 作成日時:2019年12月29日 21時