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廿伍 ページ27

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そのまま刀で腕を斬りつける不死川。




「お館様!証明しますよ俺が!
鬼というものの醜さを!」

「実弥……」




お館様の制止を無視して

不死川はあの鬼の入った箱を踏みつけ

そこに己の血を垂らしていく。




「おい鬼。飯の時間だぞ。食らいつけ」




小さな呻き声が箱から響く。

落ち着きを取り戻した師範もそれを見て顔を歪めた。




「無理することはねェ。お前の本性を出せばいい。
俺がここで叩っ斬ってやる」

「禰豆子ォ!!」

「不死川、日向では駄目だ。
日陰に行かねば鬼は出てこない」




伊黒にそう言われ

不死川はお館様に声をかけた。




「お館様……失礼、つかまつる」




箱を掴み、屋内の日陰に不死川が跳ぶ。

そこで再び箱に刀を刺した。




「やめろォォ!!」

叫ぶ竈門を伊黒が勢いよく肘で抑え込む。




「出てこい鬼ィ!
お前の大好きな人間の血だァ!」




師範は優しいから不安げにしてるんじゃねぇか、

そう思ったが全くもって違った。

何かを信じるような、そんな顔をしていた。




不死川が刀で箱の扉を開ける。

中からは髪の長い、竹を咥えた鬼が立ち上がる。




「どうした鬼ィ……来いよ。欲しいだろ?」




伊黒の方から肉が軋む様な音がして

それを止める声がした。




『小ばn……伊黒さん、強く抑え過ぎでは?』

「動こうとするから抑えているだけです」

「竈門君、肺を圧迫されている状態で呼吸を使うと
血管が破裂しますよ」




何!?




「血管が破裂!?良いなぁ響き派手で!!
よしいけ!破裂しろ!!」

『ぶっ飛ばされたいです??』←




凄い笑顔の師範が見ていた。

派手なのは良いことだろ!?←




「可哀想に……なんと弱く憐れな子ども……
南無阿弥陀仏……」




えぇ……という師範の心の声が聞こえた気がした。




一方、不死川は鬼に血を見せて笑っている。

頭大丈夫か??←




「あ"あ"ぁぁぁ……」

「竈門君?」

『炭治郎君……!』




竈門が腕を縛っていた縄を引き千切る。

伊黒の腕を冨岡が掴み

その隙に竈門は屋敷の方へ走り出す。





「禰豆子!」





師範もキュ、と唇を引き結び僅かに身を乗り出す。

涎を垂らすあの鬼を見つめている。

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沙羅(プロフ) - アリスさん» コメントありがとうございます!!宇髄さんカッコイイですよね……!!もっとカッコイイ宇髄さんを書けるよう頑張りますので、ぜひ続編の方もよろしくお願いしますー!! (2020年1月30日 21時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
アリス - コメント失礼します!宇髄さんは私の推しなので、すんごいかっこいいなあ…。とか思いながら見てます!頑張ってください! (2020年1月30日 21時) (レス) id: 4db94b3ad0 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - めぐちゃんさん» コメントありがとうございますっれ分かります…宇髄さんカッコイイですよね!もっと夢主を素敵な女性に書けるよう、頑張りますね! (2020年1月11日 14時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
めぐちゃん - コメント失礼します!!宇髄さんはカッコいいし夢主ちゃんもかわカッコよくて面白いです。頑張って下さい! (2020年1月11日 0時) (レス) id: 0087c5132c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:沙羅 | 作成日時:2019年12月29日 21時

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