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駄菓子が六つ ページ8

太宰side


書類仕事は退屈だから

国木田君の監視を抜け出して

心中してくれる美女を探していた時


如何にも悪そうな男に

着物姿の女性が腕を掴まれていた


女性の方は恐怖に怯えた顔で

口をパクパクしていた

助けを呼べば善いのに驚きすぎてか


声は出ていなかった


引きずられそうになっていたから

これはまずいと


太宰「こら!ストップ!駄目でしょ?」


と男の腕を捻りあげる

ヒッ、と声を上げて逃げていった



太宰「大丈夫かい?」

貴女『ぁ…あの…ありがとぅござぃます……』


怯えて震えながらやっと絞り出したように言った


太宰「今時、着物なんて珍しいね
ウチの社長と鏡花ちゃんしか見たことないや」


本音を言ってると

落ち着いたのか

貴女『貴方は……』


と、しゃがんだ私の顔を見て言った


太宰「私かい?私は太宰 太宰治だ」


貴女『太宰様、有難う御座いました』

ペコリとお辞儀をしてる姿は可愛かった←


太宰「嗚呼…なんて可憐なお嬢さんだ
どうか私と心中して頂けないだろうか…」


心中と聞いて不思議そうな顔をしている

貴女『しんg「こんな所におったか唐変木!」』


この声は……


太宰「おや、国木田君!ご苦労様」


国木田「なーにが「おや」だ!包帯無駄遣い装置!」


それは傷ついた……

太宰「なかなかやるじゃないかぁ……」


貴女『あのっ…えと…』

国木田君の登場に戸惑っている様にも見えた


その後、送って行こうかって事になったんだけど


家を忘れたみたいで……


取敢ず探偵社に連れていくことになった


この子と手を繋いでいたら

国木田君に怒られてしまったよ


羨ましいなら言えば良いのにねぇ?


そう言ったらまた怒られちゃうから

やめておこう、


この子がずっとビクビクしてるからね

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作者名:沙羅 | 作成日時:2017年3月19日 16時

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