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駄菓子が五つ ページ7

貴女side


翌朝、午前七時

貴女『よし、支度完了』

何時もの着物に着替えて玄関から出ると




路地裏を塀を手探りで進む


少し歩くと大通りに出るのだ

貴女『うわぁ…賑やか……』


静かな所に居るから新鮮…


壁伝いに歩いていると後ろから気配がした

「ヒヒッ……」


なんとなく子供とは違うような感じで


背筋がヒヤリと冷たくなった


慌てて歩くと何かに(つまず)いた

点字ブロックの上に何かが置いてあったのだ


腕を掴まれ引きずられそうになると


「こら!ストップ!駄目でしょ?」


また別の声がした


「大丈夫かい?」


貴女『ぁ…あの…ありがとぅござぃます……』


「今時、着物なんて珍しいね
ウチの社長と鏡花ちゃんしか見たことないや」

貴女『貴方は……』


太宰「私かい?私は太宰 太宰治だ」


貴女『太宰様、有難う御座いました』

ペコリとお辞儀をすると


太宰「嗚呼…なんて可憐なお嬢さんだ
どうか私と心中して頂けないだろうか…」


し…心中?なんですか、それは


貴女『しんg「こんな所におったか唐変木!」』


え、今度は何方ですか!?


太宰「おや、国木田君!ご苦労様」

国木田君と呼ばれた男性は


国木田「なーにが「おや」だ!包帯無駄遣い装置!」

太宰「なかなかやるじゃないかぁ……」


貴女『あのっ…えと…』


国木田「ん?誰だその女性は」

太宰「襲われてたのだよ」


貴女『はい、太宰様に助けて頂きました』


国木田「それは災難でしたね」

太宰「家まで送りましょうか?」


私の手を握って云う、なんかキラキラしてそう

空気的に、キラキラが伝わってくる



国木田「お前…下心丸出しだろう!」

太宰「うふふ、バレちゃった?」


貴女『したっ!?』


せめて否定して下さいまし太宰様


国木田「それで、家まで行けますか」

貴女『…家?』


貴女『あ』

家がある路地裏からの距離を忘れてしまいました

歩数で数えてたのですが…←


太宰「うーん、探偵社に連れていこうか?」

国木田「…取敢ずそうしよう」


貴女『御迷惑をお掛けします…(泣)』


太宰様に手を取られて歩いている様子は

傍から見たら滑稽かもしれなかったですね……


国木田様が何度か怒っておりました

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作者名:沙羅 | 作成日時:2017年3月19日 16時

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