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駄菓子が四十こ ページ43

貴女side


太宰様が外に出られて

お茶を頂いていると


泉様が着物の裾を引っ張られまして

貴女『えっと…泉様?』


鏡花「…鏡花でいい」

貴女『では…鏡花様』


鏡花「様は要らない」

貴女『ええ…では鏡花さんで如何でしょう』


鏡花「私の方が歳下、呼び捨てでいい」

貴女『それはなりません!…えっと…その…
鏡花…ちゃん…で善いでしょうか?』


鏡花「…うん!それならいい」


谷崎「じゃあボクも呼び捨てがいいな」

ナオミ「私もですわ!」

賢治「僕もです!」


貴女『え…えぇ…皆様…厭でしたか…?』


乱歩「違うよ、恥ずかしいんだよ!」

貴女『そ…そうなのですか?』


谷崎「ちょッと…ね」

賢治「僕も歳下ですしね!」


貴女『判りました!直させて頂きます!』







鏡花「ねぇ…Aさんは…どうしてたの?」

貴女『どう…とは?』


鏡花「三歳で両親が亡くなった…」

貴女『は…はい』


鏡花「…三歳では駄菓子屋を経営出来ない」

貴女『…!』


鏡花「……大丈夫?」

貴女『え…あ…はい、大丈夫ですよ…』


鏡花s…ちゃんに背中をさすられる

自分の腕を掴めば震えていた


何故…探偵社の方にはバレてしまうのでしょう


隠してきた…忘れようとしてたのに…

嗚呼……話した方が楽なのでしょうか


谷崎「Aさん……?大丈夫ですか?」

ナオミ「…震えておりますよ?」


貴女『本当に…大丈夫です…』


鏡花「…嫌なら良い…でも教えて欲しい…」


貴女『そ…ですよね、話します…』


与謝野「ゆッくりで善い
無理はするンじゃないよ」


乱歩「…落ち着いてね」


皆様……なら、大丈夫…ですよね


善い方ばかりですし……きっと…


太宰「あれ…?皆どうしたの?」


国木田「太宰…」


太宰様も戻られましたね、


私は意を決して話し始めた

両親を失った後の話を

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作者名:沙羅 | 作成日時:2017年3月19日 16時

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