【文豪ストレイドッグス】ヨコハマの駄菓子屋さん (ページ35)

今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:221,280 hit

駄菓子が三十二こページ35

福沢side

ふと目が覚めた

何かを押し殺すような声が聞こえたのだ

時計を見れば午前一時を回ったところだった

横を見れば案の定

布団の上で蹲(うずくま)るAがいた

貴女『ふ…ぇ……』

驚かしてしまうとは判っていたが無視も出来ん

福沢「……如何した」

貴女『ひゃっ！』

バッと此方を向く顔には驚きの色があった

顔を赤らめている様子から

何故起きているかは何となく想像はついた

福沢「…厠か？」

暗闇でも判るほど顔を真っ赤にして

小さく頷いた

福沢「…着いて来なさい」

貴女『も…申し訳ありません……』

縁側を歩いていると

背後から

貴女『ふ…福沢様っ…どちらに……』

オロオロとしていた

しまった、癖だ。脚音を消していた

福沢「嗚呼…気が利かなくてすまない」

福沢「裾を掴むといい」

Aの手に袖の袂(たもと)を触れる

貴女『し…失礼します』

おずおずと袖を握ると、Aの表情は

心做しか安心した様に見えた

福沢「…行くぞ」

今度はAの歩幅に合わせて進む

転ばれては困るからな

和式だと伝え手洗い台の場所も伝えた

Aが扉から出てきた

少し足音をたてて近寄る

福沢「戻るぞ」

そう云えばぺこりと一礼して

貴女『有難う御座います』

と、落ち着いた表情で答えた

部屋につき、布団へ誘導してやる

貴女『有難う御座いました』

嗚呼……私が気になっていたのは

この"堅苦しさ"だ

福沢「そう堅苦しくなるな、気楽にしてくれ」

すぐに敬語癖は取れるものではないが…

何時かウチの探偵社員とも

笑顔で楽に関わってもらえればと思う

皆が気にしていることだ

Aが眠りについたことを確認して

私も眠ることが出来た

----------------

お気に入り登録が３人も！

有難う御座います！

この事を母に伝えたら

「…そんな事より、課題やりなさい。春休み
だからって呑気にしてないで、宿題が((」

おかぁさーん(泣)

こんな駄作にお気に入りにして下さり

本当に有難う御座います！

これからも頑張らせて頂きますので

どうぞ宜しくお願い致しますm(_ _)m