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駄菓子が九つ ページ11

敦side

乱歩さんの一声で皆は

Aさんの話を聞き始めた



そして話し終わると部屋は

妙にシーンとしていた


国木田さんも開いた口が塞がってなかった


その静けさを破ったのは

意外にも谷崎さんだった


谷崎「じゃあ…ボク達の顔で見分けは出来ないンだね?」

貴女『はい…でも!名前と声は覚えますよ!』


ナオミ「なら!私はナオミですわ!」

ヨロシクお願い致しますわ、と

Aさんの手を取って言う


貴女『ナオミ様ですね、最初の方は…』

谷崎「あ、ゴメンね!ボクは谷崎潤一郎!」

貴女『…では潤一郎様ですね』


ニコニコ笑っている姿は

まるで目が見えているようで


てか、皆は様付を否定しないんですね?←


貴女『敦さん』

敦 「えっ!あっ!はい!」

貴女『これから宜しく御願い致します』

敦 「あ、はい!こちらこそ!」


び…吃驚したぁ……


「おやァ…?なンだいこの騒ぎは……」

乱歩「あ、与謝野さん」

貴女『よ…与謝野…さん?』


乱歩「探偵社の専属医だよ」

与謝野「アンタ、綺麗な着物着てるじゃないか」

貴女『あ、有難う御座います』


与謝野「で、何処向いてるンだい」

貴女『えっあっ…すいません!』


乱歩「与謝野さん、Aちゃんは目が見えないんだ」

与謝野「そりゃ本当かい?」

貴女『はい…えと、与謝野様』


与謝野「ハハ、様付なんてよしとくれよ」


あ、与謝野さんは否定した


貴女『では与謝野さんで如何でしょう』


与謝野「ん、それなら善いよ」

与謝野さんはそう言ってAさんを撫でた


それからしばらくして


貴女『あの…今何時ですか?』

国木田「午後の四時です」


貴女『あ、すみません、そろそろ…』


もうそんなに経ったんだ

まぁ確かに色々あったしなぁ


敦 「じゃあ僕が送ってきますね」

貴女「敦さん!有難う御座います」


乱歩「また遊びにおいで!」

太宰「楽しみにしてるよ!」

貴女『有難う御座います、歩いて来れたらですけど』


よし、後でAさんと連絡先を交換しよう

そう思って探偵社の扉を開けようとすると


それより先に扉が開いた

駄菓子が十こ→←駄菓子が八つ



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作者名:沙羅 | 作成日時:2017年3月19日 16時

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