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27話 ページ29

no side



貴方『国木田k……国木田さんは
人を諭すのがお上手なようですね』

独歩「……そうか?
あと、呼び難いなら"君"で構わん」

貴方『あ、それはどうも有難う御座います』




ぴょこん、と頭を下げたA。

そして続ける。




貴方『その肌身離さず持っている手帳は
国木田君の生き方に影響を?』

独歩「これは"理想"でな。我が人生の道標だ」

貴方『成程。
じゃあ人間に必要な能力は何だと思います?』




国木田は怪訝な顔をしつつ考えを巡らせる。

太宰はまたか、とでも云いた気な顔をしていた。




独歩「先ずは生活力だな。
家事が出来れば生活する上で苦労しない。
次に最低限の学力は必要だ。
国語、数学、英語、社会史は必要だと考える」

貴方『ふむ……取り敢えずそれで結構です』




うーん、と腕を組んで

態とらしく声を上げるA。

そしてハッとした様に手を叩く。




貴方『国木田君の前職は教師かな!
それも理数系……数学教師だと予想する!』

独歩「なっ……」

中島「えぇっ!」

谷崎「おおッ」

ナオミ 「まぁ……」



それぞれの反応をする社員達。

Aは不思議そうに首を傾げる。



貴方『若しかして間違っていたかい?』

太宰「正解だよ兄さん。
国木田君は数学教師だったのだよ」

独歩「あの質問から判ったのか?」

貴方『うふふ、勿論』




Aは楽しそうに笑って

頼んでいた珈琲を飲む。




貴方『実に楽しい遊戯だった!』

谷崎「凄いですねAさん」




Aが谷崎らと話す間に

国木田は太宰に耳打ちをする。




独歩「太宰、社長がお呼びだ」

太宰「……はぁい」




ガタン、と机に手をついて太宰は立ち上がる。




太宰「じゃあ私は午後の心 中をしてくるよ!」

貴方『え、午前とか午後とかあるんだ』

中島「突っ込む所が違うと思います!!」

貴方『えへ』




此処の払いはよろしく〜、と

太宰は手を振ってうずまきを出て行く。




貴方『皆の分は私が出させて貰うよ』

独歩「いやそれは……」

貴方『私が一番の歳上だもの。
それに歓迎してくれたお礼に、ね』

独歩「……済まん」

貴方『うふふ』




国木田君は真面目だねぇ、と笑うAは

机に置かれた領収書を抜き取った。




中島「ご、ご馳走様です!」

谷崎「有難う御座います!」

ナオミ 「有難う御座いますわ!」




Aは微笑して、再び珈琲を手に取った。

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沙羅(プロフ) - キミナさん» 閲覧ありがとうございますー!ホントですか!?嬉しいです!!その他リクエストも受け付けてますのでお願いします(笑) (2019年7月8日 7時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
キミナ(プロフ) - リクエストありがとうございます!とても良かったです! (2019年7月7日 21時) (レス) id: e2ae360d42 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - オンさん» 更新後の閲覧ありがとうございます!喜んで頂けて私も嬉しいです!今後のリクエストも是非お願い致します(笑) (2019年7月5日 7時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
オン - ああああああ、ありがとうございました!自分が思っていたよりもとっても素敵でした。コメントの返事や、リクエストの更新、本当にありがとうございました(^~^) (2019年7月4日 20時) (レス) id: 8d5683d37d (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - キミナさん» リクエストありがとうございます!一つづつリク消化して書かせて頂きますね! (2019年7月4日 15時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:沙羅 | 作成日時:2019年6月12日 7時

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