夢主、魔人と会う ページ27
no side
貴女『ほらこうなった』
ドス「流石の読みですね」
言い争う太宰と国木田を疲れきった目で見るA。
フョードルはクスクスと笑っていた。
貴女『……そうね』
ドス「?何か云いましたか?」
貴女『いいえ?何も云ってないわ』
ボソッと呟いた時、Aの目線は
彼女の横に向けられていた。
この時に
「懐かしいな」と云ったのはAしか知らない。
貴女『さ、何とかしてね。フョードル君』
ドス「無理やり黙らせるのはありですか?」
貴女『無しです』
ドス「口にトマトを詰め込むのは?」←
貴女『どうしたのフョードル君』
ドス「では代わりにパンでも詰めましょうか」←
貴女『お前マジどうした』←
カオスである。
貴女『もう疲れた』
ドス「僕も同意見です」
太宰「元はと云えばAさんが悪い」
独歩「いや尾行しようと云った太宰も太宰だ」
貴女『フョードル君、連絡先を交換しよう』
ドス「善いですよ」
太宰「この流れで!?」
貴女『ふるふるー』←
ドス「ふるふるー」←
わー、と笑顔でスマホを振る二人。
もはや狂気でしかない。
貴女『あら…可愛いアイコンね。紅茶の』
ドス「Aさんのも可愛いですね。仔猫の」
太宰「何なの二人共。大丈夫?ねえ?」
貴女『うふふ。いたって正常よ』
ドス「あはは。Aさんの云う通りですよ」
太宰「ちょ、お、落ち着いて」
ニコニコ笑顔で太宰に迫る二人。
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──
太宰「うわぁぁぁっ…って、ゆ、夢!?
ここまで来て真逆の夢オチとかありなの!?」
独歩「ッ…仕事をししししろ太宰!
う、うたた寝などしている暇はななな無いぞ!!」
太宰「え…?どうしたの国木田君……」
明らかに動揺している国木田に詰め寄る太宰。
焦って目を逸らす国木田。
そこで悪魔の囁きとも取れる言葉が
太宰の耳に届く。
貴女『……ふるふるー』←
太宰「うぎゃぁぁっ!?
や、矢っ張り夢じゃないのAさん!!!?」
貴女『紅茶のアイコン……』
太宰「わ、判った!仕事するから!ね!ね!?」
貴女『…何でそんなに怯えるのよ』
Aは大慌てで机に向かう太宰を見てから
ふらりと探偵社のフロアを抜け出した。
貴女『うふふ、フョードル君のドッキリ成功ね』
ドス「それは善かったです」
貴女『うふふふふ』
ドス「あはははは」
オチは無い!!
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作者名:沙羅 | 作成日時:2019年2月15日 22時