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夢主、魔人と会う ページ26

no side


貴女『あら』

ドス「おや」



魔人ことフョードル・ドストエフスキーと

Aが街中で顔を合わした。



ドス「奇遇ですねAさん」

貴女『えぇそうね』

ドス「…どうです?時間があればお茶でも」

貴女『…是非ご一緒させて貰うわ』



二人は笑顔である。…………とっても。



太宰「え、ちょ、何で魔人とAさんが??」

独歩「知るか!これは一大事だぞ…!」



二人から離れた所で慌てふためく太宰と国木田。


太宰と国木田が並んで歩いて行く二人を

尾行したのは言うまでもない。


────


ドス「此処の紅茶は僕のお勧めなんです」

貴女『確かにとても美味しいわね』

ドス「でしょう?」

貴女『……甘いケェキが合いそうね』

ドス「それもクリームをふんだんに使った…ね」



二人はさも楽しそうに話す。

否、実際に楽しんでいた。



貴女『あら、フョードル君は料理するのかしら?』

ドス「お恥ずかしながらあまり得意では…」

貴女『ふふ、なら今度ケェキでもご馳走するわ』

ドス「それは楽しみです」

貴女『うふふ』

ドス「あはは」



────少し離れた所で



太宰「ど、ねぇ国木田君!?どゆこと!?」

独歩「だから俺に判る訳なかろう!!」


まだ騒いでいた。





貴女『このお店、通っちゃうかもしれないわ』

ドス「不可抗力です」

貴女『全くもってその通りね』


深く頷く二人。

紅茶が友情を芽生えさせた、らしい。



貴女『ところで……』

Aが笑顔で話題を切り替える。



貴女『貴方、うちの社長に毒盛ったらしいわね』

ドス「異能者は別ですけどね」

貴女『一緒』

ドス「善いじゃないですか。治ったんですし」

貴女『そうもいかないわ』

ドス「ではどうしろと?」



Aはそうねぇ、と目線を泳がせる。


ゆらゆらと彷徨った目線は

やがて彼女等の背後にある植木に向けられた。



貴女『ずっと着いてきた彼等を何とかして下さる?』

太宰「ゲッ」

独歩「う"っ」

ドス「こんにちは、お二人共」



判り易く顔を歪める太宰と国木田。

それに合わせてAとフョードルも笑顔になる。



貴女『治、元同業者にそれは通用しないわよ』

太宰「まぁバレてるだろうとは思ってたけど…」

ドス「なかなか面白かったですよ太宰君」

独歩「判っていたのか!?太宰!!」

太宰「そりゃこの二人だもの」

独歩「なにをぉぉ」


- - - - - - - - - - - - - - - - -
続く←

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作者名:沙羅 | 作成日時:2019年2月15日 22時

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