ドSなるもの2 ページ25
no side
太宰「Aさん、本当にごめんなさい」
目が合った瞬間、太宰は謝罪をする。
そして顔を上げたとき、
Aの表情が想像と違うことに驚いた。
Aはとても優しく、そして美しく微笑んでいた。
太宰「え……」
坂口「お、怒っていないのですか?」
織田「??」
皆が困惑の表情を浮かべたとき
やっとAが口を開いた。
.
貴女『"どえす"、上手に出来てたかしら?』
ふふふ、と笑うA。
それを見届けた三人は数秒ほど固まった。
太宰「…ッ
坂口「天然ほど恐ろしいものは無いです……」
織田「怒らせていない様で善かった」
太宰は目を覆い天井を仰ぐ。
坂口は眉間を押さえながら呟いた。
そして織田は安堵の表情を浮かべる。
貴女『あら、治がやれと云ったのよ?』
太宰「だってぇ!予想の斜め上だったもの!」
ベシベシとカウンターを叩きながら太宰が云う。
Aは不思議そうにグラスに手を伸ばした。
貴女『そうだったの?……勉強不足ね』
坂口「Aさんは本当に真面目ですね。
ドSについてなんて勉強しなくて善いんです」
貴女『でも期待に添えなかったみたいだし…』
坂口「いえ、十分癒されましたので大丈夫ですよ」
貴女『?』
有無を云わさぬ様に坂口はコクコクと頷く。
6人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:沙羅 | 作成日時:2019年2月15日 22時