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一歩 ページ2

no side


女は煙草を咥える。

煙がゆらりと立ち上っては消えていく。


貴女『…いた』


女は咥えていた煙草を携帯灰皿に押し付け
橋から土手へ飛び降りた。



貴女『やァ作之助。今日も元気そうね』



女は一人で話す。

"作之助"という者は見当たらない。

勿論、返事は聞こえない。




貴女『治を見なかった?え?川を流れてった?
……良いの、作之助は悪くないわ』


教えてくれて有難う、と軽く手を挙げると

女は川を眺めた。




貴女『今日は川の流れが緩やかだから…』

下流の方を指差す。


貴女『凡そ五百米くらい先かな』

なお誰かに話し掛けるように云う。



貴女『貴方のことを話せないなんて辛いよ。
…うん、怒ってない。大丈夫よ』

自身の隣に誰かがいるかのように

女は顔を其方へ向ける。



貴女『でも目の前に居るんだから。ね?
さ、治を回収しに行こう』

女は嬉しそうに顔を綻ばせると

足取り軽く歩き始めた。

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作者名:沙羅 | 作成日時:2019年2月15日 22時

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