敦と泉鏡花 ページ6
貴女side
人混みを掻き分けて最後尾に向かう
そして扉のあたりに群がる人を退けると
敦さんと……泉鏡花こと鏡花ちゃんがいた
鏡花「私の名は鏡花 35人コロした」
鏡花「一番最後にコロしたのは三人家族
父親と母親と男の子」
鏡花「夜叉が首を掻き切った」
そう云うと鏡花ちゃんは着物の襟を捲った
敦 「……何てことだ」
そこには、鏡花ちゃんには
爆弾が括りつけられてあったのだ
貴女『鏡花!』
鏡花「…A…?何で…此処に」
敦 「君は…何者なんだ
言葉からも君自身からも何の感情も
感じない。まるで殺.人
貴女『鏡花ちゃん……あのね
言葉にしないと駄目なんだよ?』
敦 「その通りだ、望みがあるなら
言葉にしなきゃ駄目だ」
敦 「こんな事が本当に君のしたいことなのか?」
与謝野《こちら車掌室 敦まだ生きてッかい?》
敦 「与謝野さん!」
与謝野《こっちのヘボ爆弾魔によると
そっちの爆薬は遠隔点火式だ!》
与謝野《間違った手段で解除すると数秒で
ドカン! 》
与謝野《解除には非常用の停止釦しかない!》
貴女『成程…』
与謝野《そっちのマフィアが持ってる筈だよ!》
敦 「君が……持ってるのか?」
貴女『鏡花ちゃん、渡してあげて?』
鏡花ちゃんは敦さんと私をじっと見ると
釦を素直に渡してくれた
敦さんがそれを押すと
鏡花ちゃんの爆弾が反応した
電話《…それを押したのか鏡花》
────ビィィイィイイィッ
鏡.敦.貴「!?」
電話《解除など不要、乗客を道連れにし
マフィアへの畏怖を俗衆に示せ》
絶えず爆弾はなり続ける
敦 「爆弾を外せ!」
貴女『鏡花ちゃんっ…!』
鏡花「間に合わない」
そう云うと、私と敦さんを突き飛ばした
敦side
その細い腕に押された時────
僕は漸く気付いた
彼女の能力は何時も携帯からの声で動いていて
一度だって彼女の為に動いていない
どうして気付いてあげられなかったんだ
彼女は自分の異能力を自分で操れないんだ!
鏡花「私は鏡花 35人コロした」
鏡花「もうこれ以上一人だって殺したくない」
貴女side
鏡花ちゃんはそう云うと
自ら走る列車から飛び降りた
貴女『イヤッ…鏡花ちゃん!!!』
私が動くより先に敦さんが飛び降りた
敦 「うおぉおおおおお!!」
私も後を追う様に飛び降りた
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作者名:沙羅 | 作成日時:2017年3月13日 18時