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no side
『(指示にあった場所はこの港のはず……)』
駿東は記憶を掘り起こしながら港を歩く。
コンテナの陰を縫うように歩いていけば、
少し開けた場所に人が集まっていた。
『！』
サッと気配を消して様子を伺う駿東。
人集りの中に先程の写真の人物がいるのを確認し、
会話に耳を傾けた。
「こっちの箱は火薬だ。それでこっちが弾丸。」
「ああ……確認した。」
「これだけか？」
「後から補充することも可能だ。」
何の変哲もない取引の会話。
ゆえに駿東も黙って聞いていたが次の瞬間、
目を細めて心の中で舌打ちをした。
「じゃあこれが今回の分け前な。」
「おいおい……少ねぇな。」
「しょうがないだろ。
前回派手にやったせいで組織に怪しまれてんだ。」
「ﾁｯ……」
札束をそれぞれの懐へしまい込んでいたのだ。
駿東は眉間を抑える。
「まぁまたくすねて来るから……
そん時はよろしく頼むよ。」
「もっと質のいいものを頼むぜ？」
「ハハッ、善処する。」
取引を終え、すっかり気が緩んでいるのか
笑顔を見せる彼らに駿東は銃を構える。
『(監視がいるんだよね……後方に１人……
アクションを起こさなければ私が殺られる……
"裏切り者"は見える範囲で４人。
そこまで気配は多くないから全部で１０人未満。
全員殺るのは……出来なくは無いだろうけど、
弾切れで仕留めきれなかった、と捕縛するか……)』
そこで初めて駿東の手が揺れる。
『(…………私、最低だな。
その案は「私が殺す」っていうのが嫌なだけだ。
いくら潜入捜査とはいえ……)』
ギリ、と駿東の歯が鳴る。
躊躇っているのを監視に気付かれないように、
銃の使い方が分からない風を装う。
『……腹を括れ、(……私の、大好きな人達のために。
私の家族の仇を、皆を守るために……！！！)』
引き金にかかった指が動く。
狙いは取引人以外の男達の眉間。
『……ごめんなさい。せめて、一瞬で楽にするから。』
駿東は自分の瞳から零れ落ちたものを見ないフリして、
再び引き金を引いた。
「襲撃だ！！伏せろ！！」
「誰だ！？」
１人、また１人と倒れていく男達。
『……抵抗しても無駄よ。裏切り者に情けは無用。』
カチッ、と撃鉄が空を打つ。
駿東は「あーあ」とでも言いたげな顔をして
銃をホルスターにしまう。
「女！！何者だ！」
『監視。』
物陰から出た駿東は拳を構えた。
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かるぴん(プロフ) - 沙羅さんお元気そうでよかったです！丁寧なお返事ありがとうございます！更新される日をたのしみにしています！お体に気をつけてお過ごしください〜！！ (7月4日 22時) (
レス) @page22 id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - かるぴんさん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて、書いていて良かったと思えますありがとうございます！！また更新していくので、どうぞよろしくお願いいたします！！ (7月4日 12時) (レス) id: fccd246cdb (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - ウルさん» コメントありがとうございます！隙間隙間に下書きを書きつつあるのでもう少しお待ちくださいませ！応援ありがとうございます！！ (7月4日 12時) (レス) @page22 id: fccd246cdb (このIDを非表示/違反報告)
かるぴん(プロフ) - あまりの面白さに読む手が止まりませんでした！続きを読める日を心待ちにしてます！！ (7月4日 8時) (レス) @page22 id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)
ウル - 更新待ってます、頑張ってください!応援してます! (2023年5月3日 8時) (レス) @page21 id: ec66583caa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沙羅
| 作成日時：2022年5月7日 10時
